脊柱管狭窄症による腰下肢の痛み、痺れ
50代 男性
長年趣味でゴルフをやっているが、2年ほど前からコースで歩いていると
腰から足にかけて痺れを感じるようになった。
徐々に痺れは強まり、
整形外科でリハビリをしても一向に良くならず、整体に行っても一時的にしか良くならず、
手術をするしかないかと諦めかけていた時、知り合いの紹介で清明院を知った。
鍼治療は以前にも受けたことがあるが、その時は全身に何十本も鍼を打たれ、
かえって痛みが強くなった経験があるので、今回もあまり気がすすまなかったのだが、
聞くと1、2本しか鍼を打たないのに効くと言うので、
半信半疑ではあったが治療を受けてみることにした。
結果、半年たった現在では痛みは全くなく、たまに痺れが出る程度になっている。
東洋医学というものの奥深さには驚かされる。
清明院からのコメント
脊柱管狭窄症という病気は、背骨の中心部で神経の束を通しているトンネル様の隙間が、
骨の変形によって狭くなり、神経の束を圧迫してしまうことによって起こる病気で、
主な症状は足の痺れと、間欠性破行(かんけつせいはこう)という、数分歩くと痺れが強まり、
体を前屈させて休まないといられなくなる症状が典型的です。
少し前にみのもんたさんが患って話題になりましたね。
この病気、最近増加していると言いますが、以前からあった病気です。
ただ病名としてこれが増加しているのは
MRI、CTなどの高度な画像診断が普及したからだと当院では考えています。
この病気を治療するには、東洋医学的にも、腰の部分の血行を改善し、
体の捻じれにより腰にかかる負担を是正する必要があります。
本患者さんは趣味でゴルフをされているため、捻じれをとるのに大変苦労しましたが、
「肝鬱気滞(かんうつきたい)、少陽経の左右差(しょうようけいのさゆうさ)、腎虚(じんきょ)」と証を立て、初めは週3回、
少し症状が軽くなった段階で週2回に減らし、現在はだいぶ症状が安定したので
2週に1回のペースで治療しています。
この症例も、鍼灸治療によって手術を回避することが出来た、いい症例だと思います。