腰の激痛、左膝痛、右五十肩
40代 男性
私は28歳の時に初めてギックリ腰を患って以降、常時痛いわけではないですが、何年かに1回の周期で、ひどい腰痛に悩まされてきました。
いつもは、近所の整形外科で腰の牽引と電気治療をすると1週間程度で痛みは解消されていました。
しかし、今年の6月末に腰痛がひどくなった時に感じた痛みは、いつもと違う、神経に響くような激痛でした。
それでも痛みをおして、いつものように仕事をしながら整形外科に通いましたが、なかなか痛みが解消されませんでした。
慌てて漢方をのんだり、マッサージをしたり、いろいろなことを今回は試しましたが、全然よくなりませんでした。
残る治療は「鍼」しかありません。
しかし「鍼」はちょっと怖かったので躊躇していました。
そんなときに「清明院」を知人の医者から紹介されて、人生初の「鍼治療」を試してみることにしました。
初めて試した「鍼」の効果はというと、想像以上に効きました。
最初に受けた治療で、あんなに痛かった腰が、ほぼ9割がた解消されました。
しかも、患部にたくさんの鍼を刺すのかと思っていたら、なんと1箇所に鍼を刺すだけでした。
そして、その1箇所で、このところ痛かった肩や膝の痛みまで同時に和らいでしまいました。
不思議なんですが、先生が触診してくださるときに 「ここの痛みは?」とか、「これは痛い?」などと質問しながら触られているうちに、その最中から腰の痛みが和らいでいくのにはとても驚きました。
竹下先生には本当に感謝しています。
今後もよろしくお願いします。
清明院からのコメント
この患者さんは、私が以前から懇意にさせていただいている整形外科医の先生からのご紹介でお見えになりました。
この患者さんのように、タクシードライバーやトラックの運転手さんが病む定番の病は「腰痛」です。
多くは慢性的な運動不足がある上、車内のエアコンによる冷えや、車の振動という物理的な負荷がかかり続けることによって発症する、と説明されます。
本患者さんも、一見すると、そういう単純なメカニズムで発症しているようにもみえます。
しかし、よくよくお話をうかがうと、幼少の頃からアトピーがあり、喘息もあり、過去にはうつ状態になった経験もあり、と、 生来、体に弱い面がある上、過去から現在にかけて、常に精神的なストレスの影響を体が受けやすい状態であることが分かりました。
また、実際にお体を診させていただくと、空手の師範をなさっていた経験もあるせいか、筋肉質なんですが、筋肉の付き方にアンバランスがあることがよく分かりました。
患者さんが現在や過去にスポーツをやっていた場合、その競技によって筋肉の付き方に特徴が出るし、それによって病や症状に違いが出てくることがあります。
こういった患者さん個別の特長を勘案したうえで、さらに「今回の場合の」バランスの崩れを分析し、治療しないと、なかなかうまくいきません。
初回、「心肝気鬱(しんかんきうつ)」と証を立て、治療すると、1回目から著効し、2回目にはほとんど痛みがなくなりました。
しかし、常に腰に負担をかけるハードな生活です。
多少のぶり返しはありましたが、こちらとしてはまったく動揺せずに、同じ証に基づいた治療を続け、今では上記のような文章を書いていただけるぐらいになりました。(笑)
今後も再発予防、もともとの弱い部分も視野に入れて、治療していく考えであります。