アトピー性皮膚炎による皮膚の痒み、皮膚の色素沈着、冷え症、慢性疲労
20代 女性
2年ほど前、仕事の疲労や生活環境の変化などの影響からか、生まれて初めて、アトピー性皮膚炎を発症してしまいました。
その後、皮膚科に通院し、ステロイド剤の服用により症状は落ち着いたものの、このままステロイドを服用し続けて大丈夫なのかという不安と、 元々の酷い冷え性や肩凝りなどを改善しなければという思いから、妻の勧めもあって、清明院で鍼の治療を受けてみることにしました。
鍼そのものが初めてだったこともあり、最初は正直、あまり効果は期待できないと考えていました。
というのも、アトピーが出た時期に、漢方薬で有名な皮膚科に通院し、治療を試みたものの、全く効果が感じられなかったという経験があり、東洋医学そのものに半信半疑だったからです。
しかし、竹下先生の治療を受けてみると、ほんの何本か鍼を打っただけなのに、身体全体が温かく楽になって、溜まっていた疲れがスッと抜けていくような感じがしました。
そして、何より驚いたのは、諦めていた背中などの色素沈着が、少しずつですが、明らかに薄くなっていったことです。
その後、治療を重ねるたびに、アトピーや冷え性が徐々に改善していき、自分の身体が着実に良い方向に向かっていくのを感じました。
そして2、3ヶ月もすると、ステロイド剤もほとんど使わなくて済むようにまでなりました。
今では、定期的に清明院に通いながら、特に仕事が忙しい時には、アトピーが悪化しないよう、身体の疲れを取るようにしています。
治療を受けた後は、眼や腰の疲れが取れるほか、精神的にも気分が楽になったような気がして、毎回効果を実感しています。
私自身、もともと食生活には気を遣い、週数回ランニングをするなど、普段から健康面にはそれなりに注意している自信があったのですが、 それでも鍼が持つ万能薬のような効果には大変驚かされました。
同じような悩みを持つ多くの方にお勧めしたいです。
清明院からのコメント
上記の文章には、「鍼灸治療」というものの特性を示す、いくつもの示唆的な内容が含まれております。
彼自身がとても的確に、この医学の素晴らしさを「体から」理解して下さった、とてもありがたい文章だと思います。
この方は、発症してから約2年経ってから来院されたアトピー性皮膚炎の患者さんです。
清明院にはアトピーの患者さんが多くいらしていますが、中にはこういった、比較的病歴の浅い症例もあります。
鍼灸治療はアトピー性皮膚炎に対して、総じて高い確率で有効だと思いますが、こういった、病歴が浅く、なおかつ患者さんの年齢が若い症例の場合は、特に効果がいいように思います。
初診時、不安そうな表情でみえた彼は、この1年半ぐらいで仕事、プライベートともに生活状況が大きく変化したこと、これまでに有名な漢方薬局で漢方薬を処方してもらったにも関わらず無効であったこと、 ステロイド剤を今後も長期に使用していくことへの不安などを正直に訴えてくれました。
体表観察してみると、体中いたるところにに赤紫色の色素沈着があり、皮膚はガサガサで、潤いがほとんど感じられない、という状況でした。
職場の移動、結婚など、生活状況の急激な変化によって、精神、肉体ともに疲労が重なったために起こった病と考え、 証は「肝欝気滞(かんうつきたい)≒腎虚(じんきょ)」とし、虚実夾雑証として治療を開始しました。
経過はわずか数回の治療により、こちらも驚くほど良好であり、今では、「初診の時の皮膚の状態を写真にとっときゃよかったネー!(苦笑)」 なんて言いながら治療しているぐらい、皮膚の状態は見違えるように、ほぼ正常に変化しています。(写真がないのが本当に残念!)
上記に患者さん自身が述べて下さったように、どこかで漢方薬を服用して治らなかったら、「もう東洋医学ではダメなんじゃないか…。」 と考えてしまったり、このままステロイド剤を対症的に使い続けることに、強い不安を感じている方は少なくないと思います。
もちろん、アトピーという病気は、この症例のように、比較的短期間で劇的な改善が得られる症例ばかりではないことは事実ですが、「あきらめることはない!」と強く思います。
投げ出してしまう前に是非1度、ご相談いただければ、と思います。