東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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お腹の痛み④

 
 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きとして、腹痛の弁証分類についてお話ししていきます。
 
 
 
 
 
 
腹痛の弁証分類は主に4つに分類でき、4つ目の弁証分類についてです。
 
 
 
4.実痛
 
 
 
この場合、さらに次の3つに分類することが出来ます。
 
 
 
①気滞
 
 
 
情志失調により、怒ったり、感情が鬱したりすることで、肝気の条達がのびやかでなくなり、
 
 
 
肝気が横逆し、気機鬱滞して逆乱し、脾胃の気を阻害して腹痛を引き起こします。
 
 
 
痛みは、遊走性の脹痛といった特徴を持ちます。
 
 
 
この場合、怒りや悩みといった情緒の変化によって痛みが増減します。
 
 
 
その他の症状として、胸脇脹満、少腹部に引きつる痛みを伴うことがあり、
 
 
 
げっぷ、失気を出すと痛みが軽減する特徴があります。
 
 
 
②瘀血
 
 
 
気滞血瘀、寒凝血瘀、湿熱血瘀により、経脈が不通となり、腹痛を発症します。
 
 
 
この場合、腹部に固定性の刺痛がみられます。
 
 
 
夜間に増悪しやすく、拒按であり、日にちが経過しても腹痛が軽減しない特徴があります。
 
 
 
③食滞
 
 
 
暴飲暴食、脂物、辛い物の多食、不衛生なものの飲食によって脾胃が損傷し、食物が停滞し運化されなくなったことで腑気が通じなくなり、腹痛を発症します。
 
 
 
この場合、脘腹部が膨満し、疼く痛みがみられます。
 
 
 
拒按で、他にも呑酸、口臭、厭食といった症状がみられます。
 
 
 
腹痛についてのお話は以上です。
 
 
 
次回は「身体の痒み」について、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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お腹の脹りと痛み③

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は前回の続きで、腹満の弁証分類、残りの3つについて、お話していきたいと思います。

 

 

 

前回までのお話はこちら!

お腹の脹りと痛み

お腹の脹りと痛み②

 

 

 

4.食滞

 

 

 

暴飲暴食により、脾胃の運化を傷害したために腹満を生じます。

 

 

 

この場合は、腹部膨満感に加え、腹痛を伴います。

 

 

 

その他症状としては、臭いのあるゲップ、呑酸、口臭、厭食、泄瀉(腐卵臭に近い臭いがすることが多い)を伴います。

 

 

 

5.胃腸実熱(陽明熱結)

 

 

 

多くの場合、外感熱病の悪化過程でみられます。

 

 

 

邪熱が裏に侵襲し、腸胃に壅滞し、陽明腑実証となり腹満を発症します。

 

 

 

この場合、腹満が緩解しない、腹部が固くなって痛む特徴があります。

 

 

 

その他にも、便秘、手足から汗が出る、潮熱、譫語がみられます。

 

 

 

6.肝鬱気滞

 

 

 

七情の抑鬱によって肝気が鬱結し、気が滞り、それが腹部に起こることで腹満を生じます。

 

 

 

精神的緊張などストレスの程度に比例して、腹満が増減する特徴がある為、

 

 

 

問診時には、飲食関連の情報だけでなく、実際に七情不和を引き起こすような要因が無かったか確認しておくことが重要となってきます。

 

 

 

その他の症状としては、緊張しやすい、胸脇脹痛、イライラ、失気が多いといった肝気の鬱滞を想起させる症状が目立ち、

 

 

 

放屁により、腹満が一時的に緩解する特徴があります。

 

 

 

腹満のお話は以上です。

 

 

 

次回は、「腹痛」についてお話していきたいと思います。

 

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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