東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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口淡無味(こうたんむみ)とは

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「口淡無味(こうたんむみ)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
口淡無味(こうたんむみ)とは、味覚の減退により、飲食物の味がないことをいい、一般的には食べ物の香りも感じられず、食欲不振を伴います。
 
 
 
別名では、口淡、口不知味と呼ばれます。
 
 
 
味覚は脾胃と関連が深く、『霊枢・脈度篇』に「脾気は口に通じ、脾和すればすなわち口はよく穀を知る」と記載があるように、口淡無味は脾胃の運化失調と関係があります。
 
 
 
弁証分類は主に2つあり、次の通りです。
 
 
 
1.脾胃気虚の口淡無味
 
 
 
飲食不節、ひどい嘔吐や下痢、慢性病による栄養失調などにより、脾胃の気が虚して運化転輸の機能が低下して生じます。
 
 
 
この場合、随伴症状として、疲労感、息切れ、無力感、腹部膨満感、軟便、舌質淡、脈弱などの脾虚症候がみられます。
 
 
 
治法は、益気健脾、和胃を用います。
 
 
 
2.湿困脾胃の口淡無味
 
 
 
外湿が脾胃に侵入したり、暴飲暴食によって脾の運化が障害されると湿濁が内生して、湿邪が中焦を阻害して生じます。
 
 
 
この場合は、口粘、悪心、胸苦しい、舌苔膩、脈濡などの湿証を伴います。
 
 
 
治法は、芳香化湿、化湿醒胃を用います。
 
 
 
このように、口淡無味は脾胃の運化失調と関連があり、気虚による運化の低下または湿邪による運化の阻害が主な病因となり、症候の特徴を確認することで弁別が可能となります。
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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胃脘痛とは④

 

 

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こんばんは!樫部です。

 
 
 
本日は「胃脘痛」の続きで、「食滞の胃脘痛」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
前回のお話はこちら!
 
 
 
今回の年末年始は、新型コロナ対策による規制緩和により、ここ3年の中では忘年会、新年会が昨年よりも開催しやすい状況となったのではないでしょうか。
 
 
 
その為、家の外での飲食をする機会が増加したり、いつもよりも食事量、飲酒量が増えるなど、暴飲暴食によって胃腸に負担が掛かることが増えていないでしょうか?
 
 
 
本日は、そんな状況下で起きやすい胃脘痛についてです。
 
 
 
暴飲暴食により、食物が中焦に停滞して生じます。
 
 
 
上腹部に膨満感が出て痛み、圧痛もみられます。
 
 
 
また、腐酸臭のするゲップ、食物の匂いを嫌う、悪心、嘔吐、嘔吐すると胃脘痛も楽になる、排便時すっきりしない、舌苔厚膩、脈滑といった所見、症状がみられる特徴をもちます。
 
 
 
治則治法は、消食導滞あるいは通泄胃腑を用います。
 
 
 
気滞の胃脘痛では、痛みが両脇に放散したり、両脇が脹って苦しいなどの気滞の症候がみられ、情緒の変動によって胃脘痛が発生したり、増悪したりします。
 
 
 
ゲップには腐酸臭がなく、舌苔厚膩がみられないという特徴を持つため、弁別の参考になります。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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