東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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身体のむくみ

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「浮腫」について、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
全身、局所的に浮腫み、指で押さえると陥没してなかなか戻らないものを浮腫と呼ばれていますが、
 
 
 
皮膚の浮腫は、水腫気腫に分けることが出来ます。
 
 
 
水腫は、皮膚の腫脹している部位の皮膚の色が変化し、指で押さえると陥没してなかなか戻らない特徴を持っています。
 
 
 
この場合、体内に溜滞した水液が皮下に氾濫して、顔面、四肢、胸腹、腰背など全身にみられます。
 
 
 
気腫は、皮膚の色に変化はみられず、指で押さえても陥没しない特徴があります。
 
 
 
ここでいう浮腫は水腫のことですので、患者さんが「足が浮腫む」と言った場合、脛骨粗面を指で押さえてへこむかどうか確認する必要があります。
 
 
 
さらに水腫は、次のように分類する事が出来ます。
 
 
 
①陽水・陰水
 
 
 
陽水は、風熱犯肺、水湿内停により肺の宣散粛降を阻害して浮腫を引き起こします。
 
 
 
急性で、発熱、咽痛など上焦の症状を伴い、実証・熱証を呈するので陽水といわれます。
 
 
 
陰水は、脾陽不足・腎陽虚で水湿を運化出来ないために浮腫が生じます。
 
 
 
この場合、多くは下肢に浮腫が生じ、下肢の冷え、腰がだるいといった下焦の症状を伴い、虚証・寒証を呈するため、陰水といわれます。
 
 
 
②風水・皮水・正水・石水
 
 
 
風水は、外邪のなかでも風邪を感受し、肺気の宣散と水道通調が出来なくなり、水湿が皮膚に溢れて水腫が生じます。
 
 
 
急に発症し、顔面・四肢の浮腫、発熱、悪風、脈浮、舌苔白といった所見がみられます。
 
 
 
皮水・裏水は、皮膚が浮腫み、光沢出る特徴があります。
 
 
 
皮下の水湿のため、指で押さえると圧痕が残ります。
 
 
 
これは、脾気の不足による水湿の運化失調のために生じる浮腫です。
 
 
 
正水は、浮腫とともに腹部の膨満と呼吸困難を伴います。
 
 
 
石水は、浮腫とともに下腹部に石のような硬さのものを感じる特徴を持ちます。
 
 
 
浮腫の弁証分類についてもお話ししていきたいと思いますが、長くなってしまいそうなので、次回のお楽しみということで!
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

そろそろ九月もおしまいになります。

 

 

 

衣替えの時期ですね。

 

 

 

気温も徐々に低下してきています。

 

 

 

風邪を引かない様に注意していきましょう。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラです。

 

 

 

「心は神明を主る」という言葉をご存知でしょうか。

 

 

 

中医学を勉強された方は、聞いたことがあると思います。

 

 

 

これは、人間の生命活動の最高の主宰は「心神」であり、人体の生理活動と心理活動は、「心神」の管轄の元、統一されていることを表しています。

 

 

 

この様な考えを心主神明論といいます。

 

 

 

『素問・霊蘭秘典論』では、君主臣使を用いて、臓腑の機能分別を列挙しています。

 

 

 

その中で、心は「君主の官なり、神明焉(これ)より出ず」と記載されており、その他の臓腑の機能も、君主や臣使という位をを用いて説明されています。

 

 

 

その中で、各臓腑の機能は分業して異なっているが、必ず相互に協調することにより、人体の生命活動は正常な状態を保証されると説明しています。

 

 

 

そうでなければ、臓腑は機能失調を起こし、病を引き起こし、死に至ると説明しています。

 

 

 

この様な重要な臓腑機能を調整しているのが、神です。

 

 

 

その為、神は心に蔵しており、その心は「君主」と表現されており、一番偉い称号を与えられています。

 

 

 

臓腑間のバランスはもちろん大事ですが、特に心神が重要視されているという事ですね。

 

 
 

参考文献 

『現代語訳 黄帝内経素問』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版)

『意釈黄帝内経運気』 共著:小曾戸丈夫 浜田善利 (築地書館)

『素問 ハンドブック』 著:池田政一

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)

 
 
 
  
 
 
 

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