東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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インフルエンザの季節(その4)

こんばんは、松木です。

続きを書いていきます。

インフルエンザの季節(その1)
インフルエンザの季節(その2)
インフルエンザの季節(その3)

インフルエンザについて東洋医学ではどのように考えるか、

「鍼灸ジャーナル vol.9 July 2009」

において、(社)北辰会から
「瘟疫(うんえき)病について~未知なるウイルスをどう捉えるか~」
という論文が掲載されています。

ちょうどこの年の4月に新型インフルエンザが発症したとの報道がありました。

この論文の中において、インフルエンザとは

1、傷寒型のもの

2、温熱型のもの

とに分類されています。

1、傷寒型のもの

これは「寒邪」が中心で起こる病、ということです。

季節性インフルエンザが冬場流行することなどから、「寒邪」というのは非常に重要です。

2、温熱型のもの

これは「熱邪」が中心で起こる病、ということです。

2009年の新型インフルエンザは、メキシコから大流行しました。
メキシコという国は暖かい国ですので、「寒邪」が主役とは考えにくいです。

この場合は「熱邪」が中心であったと考える方が妥当だろうと思われます。

また、森岡先生が「マイコプラズマ肺炎急増」の記事で書いておられるように、2010年のように猛暑の年は「内熱」が体内にこもりやすくなります。

そのような場合は「熱邪」の影響をより受けやすくなります。

ここで、

「上記の二つが普通の風邪の場合では適応しないのか」

と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

この考えは普通の風邪の場合でも当てはまります。
普通の風邪とインフルエンザも、症状など似ている点も多いからです。

では、普通の風邪とインフルエンザの何が違うかと言いいますと、

インフルエンザは症状が激しく、進行が急激であるということが挙げられると思います。

これを東洋医学的にどう考えるか、次回書いていきたいと思います。

つづく

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マイコプラズマ肺炎急増(その7)

こんばんは、森岡です(^_^)

前回までのお話し・・・

マイコプラズマ肺炎急増(その1)

マイコプラズマ肺炎急増(その2)

マイコプラズマ肺炎急増(その3)

マイコプラズマ肺炎急増(その4)

マイコプラズマ肺炎急増(その5)

マイコプラズマ肺炎急増(その6)

では続き行きます!!

今回は「寒邪」です。

「寒邪」とは「寒冷の邪気」です。

つまり、「冷え」を生みます。

「寒邪」が最も旺盛となるのはです。

しかし、秋頃から少しずつ登場し始めます。

単純に寒くなってきますからね。

「寒」は、陰陽で分けるとの範疇です。

つまり、「寒邪」は「陰邪」であるといえます。

陰は、「上下」で分けると、「下」になりますから、陰邪である「寒邪」は、

体の下部(下焦)から侵(おか)していきます。

ですから”底冷え”というのです。

冬は「潤下(じゅんか)」という性質を備えています。

潤は滋潤、下は下行の意味です。

つまり、潤し、下る。

これを、人体においては「腎臓」がつかさどっております。

腎臓については院長ブログ 「腎」って何ですか?(その1~) 参照

(西洋医学の腎臓=Kidneyとは違いますよ!!)

この腎臓は、体にとって非常に重要な働きをいくつもしている臓です。

その中の一つとして、「衛気(えき)」の生成があります。

「衛気」とは、簡単に言えば、

体表をめぐっている気のことで、外界からの刺激に対して防御作用をつかさどった気

の名称です。

つまりバリアです。

(イメージとしては、ドラゴンボールZでスーパーサイヤ人になった時、体の周りが金色の気でおおわれますよね。あれです(笑))

その他にも、体を温め、皮膚を栄養・滋潤し、充実させ、汗腺の開閉を行っていたりもします。

このバリアである「衛気」は、腎臓を基にして作られます。

この「衛気」が正常に働いているが故に、人は気候や温度の変化に対応でき、体調を崩さずついていけるのです。

しかし、「寒邪」は、似た者同士の腎臓と共鳴することで、「腎臓」にダメージを与えます。

そうすると、腎臓は正常な働きを失います。

結果、「衛気」を作り出せなくなる訳です。

衛気が作り出されないということは、バリアを失うということです。

つまり、外界からの刺激をもろに食らいます。

そのため、風邪を引きやすくなったりします。

そして、どこがもろに食らうかというと、皮膚(東洋医学的には皮毛と言います)です。

皮毛は、肺と関係が深いですから、やはり肺臓がダメージを負いやすい状況が生まれてしまうことになります。

つまり、5つ目に、

寒邪の出現により、衛気が作り出せずに、肺臓に悪影響を生む環境が形成されやすくなった。

ということが、挙げられます。

次回に続く。

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