東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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暈厥(うんけつ)とは②

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

本日は前回の続きで「気虚と血虚の暈厥」について、お話していきたいと思います。

 

 

いずれも虚証ですが、違いは次の通りです。

 

 

まずは気虚の暈厥についてです。

 

 

この場合、元気が消耗して宗気が下陥し、脾気が昇らなくなることで生じます。

 

 

特徴は、心身の疲労(労すればすなわち気耗す)や悲しみ、恐怖(悲しめばすなわち気耗し、恐れればすなわち気下る)などにより気が消耗することで、突然意識がなくなることが多いです。

 

 

また、陽気が不足して温煦できない為、四肢が冷え、衛気虚の為に自汗が出たり、宗気下陥により呼吸微弱がみられたり、吸気が少なく呼吸停止を起こしそうになったり、覚醒後も声が弱い特徴がみられます。

 

 

気が虚して血がめぐらないことで、顔面、口唇にチアノーゼがみられたり、脈も沈弱あるいは結代し、重篤になると脈が振れない場合もあります。

 

 

治法は、補気回陽を用います。

 

 

次に血虚の暈厥についてです。

 

 

この場合は、多量の出血、嘔吐後、産後などで、気が血とともに脱して発生します。

 

 

特徴は、突然立ち上がったり、座ったりする際、あるいは出血後に、血が不足して上承しない為、意識の喪失が発生することです。

 

 

その他の随伴症状としては、顔面蒼白、口唇の色が淡でつやがない、呼吸が遅い、目が落ちくぼむ、目に輝きがない、脈が糸のように細いあるいは、細数で無力、重篤になると脈が浮大で中空などをともなうことです。

 

 

治法は、益気斂陰、補養気血を用います。

 

 

つづく

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 

 

空気が冷たく風が強い日が続いていますね。

 

 

 

 

 

電車などで風邪を引いていそうな人を多く見かけます。

 

 

 

 

 

今日は風邪症候群についてです。

 

 

 

 

 

東洋医学での風邪は症状一つ一つに対して原因が異なります。

 

 

 

 

 

また六経分類といって、病の進行具合により、風邪を大きく6つに分けています。

 

 

 

 

 

程度が軽いものから順番に、太陽病、少陽病、陽明病、太陰病、厥陰病、少陰病です。(病の流れに関しては諸説あります。)

 

 

 

 

 

普段一般的な風邪症状と言われるのは、太陽病期から少陽病期です。

 

 

 

 

 

まず、太陽病とは、外感病の初期段階で、正気が外邪に対して抵抗を始めたばかりの段階です。体表部位のみでの正邪闘争であるため、表証と言います。

 

 

 

 

 

太陽病の条文には、脈浮、頭項強痛して悪寒す、とあります。これは、脈が浮いて頭痛がしたり、項(うなじ)がこわばったり、風にあたると震えるような状態を指し、太陽病を弁証する根拠になります。

 

 

 

 

 

どうして脈が浮くのか。これは、外から外邪に人体の体表を襲われると、衛気(人体の最外層にあり、皮膚を温め、汗腺の開閉をし、邪気から人体を防衛している)が邪気に抵抗しようと気血が体表に向かってくるためです。

 

 

 

 

次回へ続きます。

 

 

 

 

参考文献

『中国傷寒論解説』 著者:劉 渡舟

『基礎中医学』 編者:神戸中医学研究所

『中医病因病機学論』 主編:宋 鷺冰

『中医弁証論』    編著:柯 雪 帆

 

 

 

 

 

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