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五神⑮

 

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

昨夜は久しぶりの大雨でしたね。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

目を通じて得られた情報を、心神が情報処理を行っており、情報を得る目の機能を保っているのは血で、心神を正常に保っているのも血で、これらが正常に働き、人間の神志が正常であれば、迅速かつ正確に視力が現れて、外部の客観的世界の映像が反映されます。

 

 

 

もし、心神が何らかの原因で失調した場合、視覚の伝達作用は発揮できなくなり、色々な視覚の症状として出てきます。

 

 

 

『霊枢・大惑論』に、「目は五臓六腑の精なり、営衛魂魄の常に営する所なり、神気の生ずる所なり」、「目は心の使いなり、心は神の舎(やど)なり、故に神わかれ精乱れて転ぜず」、「心喜むところ有り、神悪むところ有り、卒然と相感ずればすなわち精気乱れ、視誤る故に惑う、神移りてすなわち復す」など、視覚と心神との密接な関係性についての記載があります。

 

 

 

また、中医眼科学では、「五輪学説」「八廓学説」などが生まれています。

 

 

 

どちらも目の局部を五臓、または五臓六腑と結びつける理論です。

 

 

 

例えば、五輪学説では白目は肺に属すと考え、白目に問題がある眼病は、肺から治療するという考え方です。

 

 

 

しかし、あまりにも局所的な考えの為、現在ではあまり運用はされておらず、全身の一部として、局部の状態を診ていくことが主流の様です。

 

 

 

明代に書かれた『審視揺籃』という中医眼科の本があります。

 

 

 

現在では『眼科大全』という別名が与えられているほど、内容的に優れていると評価されています。

 

 

 

そこには、目が健康で、正常な視覚を保つためには、肝気・肝血の他、腎火・胆火・心火、また脾の昇清作用など、様々なものを必要としていることが記載されています。

 

 

 

心と視覚、肝と目の関係性が深いことは確かですが、肝=目の様に端的に考えるのではなく、色々と問診など重ね四診合参したうえで、何が原因で、視覚に異常が出ているのかを、明確にしていかなければならないと思います。

 

 

 

  

参考文献

『現代語訳 黄帝内経素問 上・中・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)

『現代語訳 黄帝内経霊枢 上・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信弘(東洋学術出版)

 

 

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

一気に気温が低下してきました。

 

 

 

いよいよ冬になってきた感じがしますね。

 

 

 

風寒邪が入らない様、しっかりと厚着をして、風邪を引かない様注意してください。

 

 

 

それでは、前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

今回は、視覚に関して書いていこうと思います。

 

 

 

まず、西洋医学的に、目で見る情報というのは、どの様に処理されるのでしょうか。

 

 

 

人間が目から得た情報は、視神経を通じて、脳に行きます。

 

 

 

目を通じて得た情報は、情報が送られた脳の視覚野という部分に送られ、目から得た膨大な情報を常に取捨選択、加工・補正を行う処理をしています。

 

 

 

平面を立体としてとらえたり、元々ある目の視野の欠損「盲点」を補正したり、見え難かったり病気などで視野が欠損している場合にもその補正を行うことで視力を維持しています。

 

 

 

脳で情報処理を行うわけですが、白内障の様に目の水晶体という部分の問題で発症する病気もあるので、全て脳が原因というわけではありません。

 

 

 

それでは、東洋医学ではどのように考えられているのでしょうか。

 

 

 

西洋医学同様、目は視覚器官で、心神の「物を任ずる」最も重要な門戸です。

 

 

 

この門戸を通して、心神は、客観的世界観の明暗、色沢、形状を見分けており、「心霊の窓」といわれています。

 

 

 

『霊枢・大惑論』に、「五臓六腑の清気、みな目に上注して精となす」、『霊枢・五閲五使』では「目は肝の官なり」、『素問・金匱真言論』では「肝は目に開竅する」と記載されており、肝と目が密接な関係にあり、「肝は血を蔵す」ということから、血気が視覚機能を主る栄養源であることが分かります。

 

 

 

上記の通り、目の濡養は血気が血脈を通じて行っており、「心は全身の血脈を主る」ということから、「血脈」は心と目を密接に結びつけています。

 

 

参考サイト

第一薬品工業株式会社

https://www.d1yk.co.jp/info_health/2016/10/post-32.html

 

  

参考文献

『現代語訳 黄帝内経素問 上・中・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)

『現代語訳 黄帝内経霊枢 上・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)

 

 

 

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