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こんばんは。齋藤です。
十二月になりましたが、あっという間に中旬です。
大掃除、年賀状の準備などそろそろしなくてはならないのですが、全くやる気が起きません。
誰か、代わりにやってください!!(笑)
それでは、前回の続きです。
前回の話はコチラ。
前回は、耳と心・腎との関係性について記載しました。
前回も書きましたが、聴覚機能の物質基礎も、精気と営血です。
その為、耳にしっかりとこれらの栄養が行っていないと、機能低下が発生します。
そう考えると、運化・生血作用のある脾の関係や、蔵血や疏泄を主る肝との関係性も考えなければなりません。
また、血は腎精から転化もしますので、ここでも腎を改めて意識したいところです。
腎精は、後天の精と先天の精より生成されるので、後天の精がしっかりと補充されているか、先天の精を考えると年齢の部分も考慮しなければなりません。
当り前ですが、聴覚は感覚の一部です。
感覚というと以前も書きましたが、肺の魄気の事も考えなくてはいけません。
本能的反応(動作)と、感覚の機能を統括しているのが、肺魄になります。
東洋医学では聴覚情報を魄気で感受するとも考えられている為、感覚を主る肺の魄気の状態も、考えなければなりません。
ということで、色々な側面から聴覚というものを考えなくてはいけない為、耳=腎や難聴=腎ではなく、難聴にも色々な原因もありますので、症状の出始めた経緯や随伴症状など、色々な情報を集め、検討していく必要があると思います。
参考文献
『現代語訳 黄帝内経素問 上・中・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
『現代語訳 黄帝内経霊枢 上・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)
『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 実践編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)
『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信弘(東洋学術出版)
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こんばんは。齋藤です。
寒くなってきましたね。
風が本当に冷たくなってきました。
風邪を引かないように、しっかりと防寒してくださいね。
前回の続きです。
前回の話はコチラ。
今回は、東洋医学的に、聴覚のメカニズムを説明していきます。
まず、耳に関わる主な臓腑は、腎・心・肝・脾と考えられています。
また、手陽明絡脈、足陽明経脈、足陽明経筋、手太陽経筋、足太陽経筋、手厥陰経別、手少陽経筋、足少陽経脈、足少陽経筋など、色々な経絡や経筋が耳に関わっています。
西洋医学と同様、耳で音を感受するのですが、東洋医学を少なからず勉強していると、耳というと腎とすぐ出てくると思います。
『霊枢・五閲五使篇』では「耳は腎の官なり」、『素問・陰陽応象大論篇』では「腎は耳を主る」と、腎と耳との関係性の深さを説明しています。
また、『霊枢・本神篇』では「腎は精を主る」、『霊枢・決気篇』では「精を脱するものは耳聾となる」、『霊枢・邪気臓腑病形篇』では、「血気はみな面に上り空竅を走る。・・・・・その別、気はみな耳に走り聴をなす」と説明しています。
「心は脈を蔵し、脈は神を舎(やど)す」と『霊枢・本神篇』に記載されており、経脈は血気を運載して耳を充足させるだけではなく、同時に心神も「使道」を使用し、耳の聴覚を主宰します。
「使道」とは、以前にも書きましたが、心神の「十二官」の機能を調節する通路の事です。
『素問・金匱真言論篇』には、「南方は赤色、入りて心に通じ、竅を耳に開く」と記載されており、心と耳の関係性に関して、説明しています。
聴覚は耳から受けた外界の音声刺激が、「使道」を通り作用する心神の反応と考えられているので、心神に異常が発生すれば、聴覚の異常が発生する可能性があります。
参考文献
『現代語訳 黄帝内経素問 上・中・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
『現代語訳 黄帝内経霊枢 上・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
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『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 実践編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)
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