東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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五臓と空間

 

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こんばんは、三鬼です。

 

 

 

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

この時間、あなたのまわりの空間はどんな表情を見せているでしょう。

 

窓の向こうの夕闇、部屋に残る一日の気配、そして今この瞬間に流れる静けさ。

 

そのすべてが、あなたの五臓と静かに呼応しています。

 

 

 

 

余白のなかの気配たち

 

ひとつの部屋に身を置いたとき、何を感じ取っていますか。

 

風の通り道、光の滞り、ものの重さ、気の流れ――。

 

そこにあるのは、目に見えるものだけではありません。

 

この連載では、東洋医学の「五臓」という世界観を通して、空間の感じ方を少しずつ深めてきました。

 

・ものの配置に脾の調和を見る

・風の通りに肝のめぐりを感じる

・呼吸のしやすさに肺の清らかさが宿る

・時のリズムに心の拍動が響く

・深みに潜る静けさに腎の気配がにじむ

 

五臓は内に宿りますが、その感覚は静かに外へとしみ出します。

 

空間とは、まさにその気配が形や光、温度や香りとなって現れる場所とみることができるのではないでしょうか。

 

 

 

感覚の統合、空間の再構成

 

五臓はそれぞれの役割をもちながら、単独では成立しません。

 

絡み合い、補い合い、ひとつの身体をつくるように、空間もまた、色・形・温度・音・匂い――複数の層が重なって整います。

 

部屋の静けさは腎のようであり、

風通しの良さは肝のようであり、

調和のとれた配置は脾のようでもある。

 

けれど、どれかが突出すれば全体の和は乱れます。

 

空間の調和は、感覚を経由して五臓への調和へと影響してゆくのではないかと。

 

空間という外の調和がなされるとき、きっと五臓のバランスもまた、内からそっと動き出し始めるのではないでしょうか。

 

 

 

 

空間は、私たちの内側の鏡

 

東洋医学の診察は、舌や脈だけに留まりません。

姿勢、声の調子、気配、そして住まい――

 

生き方の痕跡に耳を澄ませます。

 

なぜなら、空間はその人を映す鏡だから。

 

部屋の奥に何をしまい込んでいるのか。

壁の隙間に、どんな風がとどまっているのか。

その静けさは、安らぎなのか、淋しさなのか。

 

五臓というフィルターで見つめれば、インテリアを超えて「その人の身体」が姿を現します。

 

 

 

 

 空間に聴き、身体に触れる

 

私たちは常に空間に包まれ、空間と呼吸を交わしながら生きています。

 

その空間は、私たちの内側と密やかに呼応し、響き合っています。

 

部屋を整えることは、自分を調えること。

 

 

 

机の上に、空白をひとつ。

 

 

外の線がそろうとき、内の線にも秩序が戻ります。

 

 

 

 

 

【参考文献】

北京中医薬大学 編著『中医基礎理論〔第3版〕』医歯薬出版、2004年

北京中医薬大学 編著『中医診断学』東洋学術出版社、1999年

鄭洪泰 著『中医学入門』東洋学術出版社、2006年

 

 

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第5回《腎》根のない空間、沈む日々

 

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こんばんは、三鬼です。

 

 

皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

 

 

肌にふれる夜気が少しずつ涼しくなり、部屋の空気にも静けさを感じさせる季節となりました。

 

 

 

この「静けさ」は、ただの無音ではなく、内側で何かがゆっくり動きはじめる予感のようなもの。

 

 

 

そしてそれは、東洋医学でいう「腎」の感覚にもどこか似ています。

 

 

 

腎は、静けさに宿る力

 

東洋医学でいう「腎」は、生命力の根をなす臓腑。

両親から授かった「先天の精(せいてんのせい)」を蔵し、私たちの成長・老化・生殖・意志の力を支える、深く静かな源です。

 

 

 

腎のちからは、目に見えにくく、表にあらわれにくい。

 

けれど、疲れがとれない・気力が湧かない・冷えがつづく――

 

そんなとき、身体の「根」が少し弱っているサインかもしれません。

 

 

 

空間にも、腎の状態は映し出されます。

 

たとえば:

 

・引き出しや押し入れの奥が長く手つかずのまま

 

・冷えや湿気がこもり、空気が重い

 

・片づける気力すら湧かず、ただ時が止まっているような空間

 

これは、「動けない」のではなく、「根が疲れている」状態。

 

そしてその回復には、腎の性質に合った、静かな整え方が必要です。

 

 

 

腎の部屋を整える

 

腎は、にぎやかさやスピードを好みません。

 

むしろ、「静けさ・深さ・あたたかさ」のなかで養われていく存在です。

 

腎の空間を養うために、できることはたくさんあります。

 

たとえば:

 

・一日にひとつ、引き出しの奥を見直す

 

・手放せなかったものを、あらためて手にとってみる

 

・あたたかい飲み物を用意し、静かな音楽を流す

 

・休むことを、ひとつの「調え」として受け入れる

 

 

 

腎の調えは、目に見える成果を急がないもの。

 

けれどそこに静かに手を添えることで、身体の底にあるちからが少しずつ息を吹き返していきます。

 

 

 

動きの前の「止まり」を大切に

 

私たちは、動けるときにだけ価値があるような錯覚に陥りがちです。

 

けれど、腎は語りかけます――

「止まっているときこそ、あなたの根が養われている」と。

 

なにも変わらないように見える空間に、あたたかい布を一枚敷くだけでも、

その場の気は変わりはじめます。

そこから、次の「芽吹き」が育っていくのです。

 

 

 

どうか、自分の静けさを恐れずに。

 

今夜はひとつ、照明を落として、音のない時間に身をゆだねてみてください。

 

 

 

 

これまで歩んできた、五臓と空間の小さな旅。

最終回では、それぞれの臓の世界がどのようにつながり、

ひとつの「身体」や「暮らし」になっていくのかを見つめなおします。

空間を整えることは、五臓を調えること。

そして、それは「生き方」を見つめなおす静かな対話でもあります。

どうぞ、締めくくりの章も、静かな余白とともにお待ちいただければ幸いです。

 

 

 

【参考文献】

北京中医薬大学 編著『中医基礎理論〔第3版〕』医歯薬出版、2004年

北京中医薬大学 編著『中医診断学』東洋学術出版社、1999年

鄭洪泰 著『中医学入門』東洋学術出版社、2006年

 

 

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