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おばんでございます。樫山です。
皆さん、食べ物の好き嫌いはありますか?
私は、アレルギーとかがあるわけではないのですが、パクチーとか春菊などの香草類はどうしても食べられません(‘Д’)
清明院のカルテにも患者さんに食べ物の好き嫌いを記入してもらう欄があります。
この、食べ物の好き嫌い、味の好みを嗜味(しみ)といい、身体の陰陽、気血、五臓の不均衡の傾向を推測する事ができます。
どの食材にもその食材が持っている味、性質、効能があります。
中医学では、「四気五味」といって、食材の味・性質を指す考え方があります。(実際には、寒・温・凉・熱・平(五気)、酸・苦・甘・辛・寒・淡(六味)の五気六味と説明されることがあります)。
また、食材の色や性味(甘いとか酸っぱいとか)によって、どの臓腑・経絡に作用しやすいかという「帰経」という考え方、食材の作用方向を指す「昇降浮沈」という考え方もあります。
これらの考え方に基づいて、それぞれの患者さんの病態に合わせ、その食材がどう身体に影響しているか参考の材料にしていきます。
例えば、熱や寒に傾いている体質の人が、熱性、寒性の食材を摂ると何かしらの症状が出てくるとか、
ある好きな味を偏食している人は、ある臓腑に負担がかかっているのではないかとか、その臓腑の機能だけ旺盛になっているのではないか、などなど。
また、味覚というのは、感覚器官である「舌」で感知しています。
「舌」は全ての五臓と関係し、特に「心」との関係が深く、五味の感知は心神が主るところであるとされています。
味、食材の嗜好というのは、ただ単に味が嫌いとか、食感が嫌だとか、見た目が嫌い等々、個々の主観が大きく関わります。
嗜味を聞く際には、嫌いな食べ物を摂ると何かしらの身体症状が出るなどの病変、好きな物を食べると、気分の変化や、どんな身体反応が出るかなど、個々の摂取後の変化を確認する事が、患者の病態を推測する面においては重要になってきます。
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