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こんばんは 浅田です
前回の続き
参照
今日は、遅脈が示す病理についてです。
遅脈は、陰陽でいうと陰が旺盛の場合に現れます。
『景岳全書』には、
遅為陰脈.…乃陰盛陽虚之候.
と書かれていて、
遅脈は陰が旺盛で、陽が虚損している徴候です。
寒邪や湿邪などの陰邪が、陽気を衰弱させたり、停滞させることで遅脈となります。
脈が遅く徐々に拍動するものは、元気が充実していないことが多い為、妄りに瀉法を施してはいけません。
『頻湖脈学』には、
益火之原.以消陰翳.
と書かれてあり、
陰を消すには、火の原を益して、まず陽気を強盛することが重要だと述べられています。
『胃の気の脈診』にも、
遅脈は陽気の弱りか停滞だと述べられており、陽気の異常に着目すべきだということがわかります。
続く
◆参考文献
『脈経』たにぐち書店
『中医脈学と頻湖脈学』たにぐち書店
『胃の気の脈診』森ノ宮医療学園出版部
『現代語訳景岳全書 脉神章』たにぐち書店
『中医臨床のための舌診と脈診』東洋学術出版社
『基礎中医学』燎原
『難経鉄鑑』たにぐち書店
『東洋医学の宇宙』緑書房
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こんばんは 浅田です
前回の続き
参照
前回は、平人の脈拍の速さについて書きました。
平人の脈は一息4~5至ということを前提に、遅脈と数脈について解説していきます。
◆遅脈
遅脈.呼吸三至.去来極遅.(『脈経』)
遅脈とは、一息の間に拍動が3回以下のもので、極めてゆっくりした脈を言います。
一息4~5至を正常としたら、3至は非常に遅いですね。
『景岳全書』には、
不及四至者皆是也.
と書いてあり、
一息4至以下のものは全て遅脈である
と述べられています。
◆数脈
数脈.呼吸六至.(『脈経』)
数脈とは、一呼吸の間に拍動が6回以上もあり、どんどん進むような脈です。
『景岳全書』では、5~6至以上は数脈であると述べられています。
遅脈、数脈がどんな脈かと言われたら、速いか遅いかだけで、浮いているか、沈んでいるかなどは関係ありません。
術者の一呼吸の間で、患者の脈拍が何回あるかで決まるのです。
次回は遅脈が示す病理についてです。
続く
◆参考文献
『脈経』たにぐち書店
『中医脈学と頻湖脈学』たにぐち書店
『胃の気の脈診』森ノ宮医療学園出版部
『現代語訳景岳全書 脉神章』たにぐち書店
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