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こんばんは 浅田です
前回の続き
参照
今日は濇脈について
濇脈の「濇」の字は「渋」と同じ意味で、濇脈を渋脈ということもあります。
「濇」「渋」を調べてみると
・なめらかではないさま
・しぶい
・きしむ
・滞っているさま
という意味があります。
「渋」という字は、渋滞という言葉に当てはめられるように、
物事がスラスラ進まず、滞るさま
という意味で使われます。
(『漢辞海』参考)
「渋」の旧字は「澁」で、
“さんずい”に、“止”という字で、
水の流れが止まるという意味が一文字で表されています。
この「濇」「渋」が使われる濇脈(渋脈)は、まさに字の如く、脈の往来がスムーズではなく、しぶって停滞しがちな脈なのです。
細くて、短く、滑らかさがなく、流れにくそうな印象の脈です。
竹を小刀で削るように抵抗があると表現されたり、
乾いた砂を雨水がジワジワと潤すような感じと表現され、
病気になった蚕が葉をゆっくり食べるような感じであると表現されます。
このように様々な表現がありますが、濇脈(渋脈)は、抵抗感、渋滞感があり、滑らかさがなく流れにくそうな印象の脈なのです。
続く
◆参考文献
『脈経』たにぐち書店
『中医脈学と頻湖脈学』たにぐち書店
『胃の気の脈診』森ノ宮医療学園出版部
『現代語訳景岳全書 脉神章』たにぐち書店
『中医臨床のための舌診と脈診』東洋学術出版社
『基礎中医学』燎原
『難経鉄鑑』たにぐち書店
『東洋医学の宇宙』緑書房
『現代語訳素問』東洋学術出版社
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こんばんは 浅田です
前回の続き
参照
滑脈の続き
『景岳全書』には、
…乃気実血塞之候.為痰逆.為食滞.為嘔吐.為満悶.滑大滑数為内熱.上為心肺頭目咽喉之熱.下為小腸膀胱二便之熱.
と書いてあり、
滑脈の意味するところは、気が実し、血が塞がっている徴候であると述べています。
痰逆、食滞、嘔吐、満悶等の病証を示し、湿痰や水滞を示唆することができます。
滑脈で大であったり、滑脈で数であるものは、内熱の状態であり、
寸口にこの脈が現れれば、心肺、頭、目、咽喉の熱で、
尺位にこの脈が現れれば、小腸、膀胱、大便、小便の熱を示すとされています。
さらに、
婦人脈滑数而経断者為有子.
と書かれており、
婦人で脈が滑数を呈しており、月経が来ていない場合は、妊娠していると言われています。
『胃の気の脈診』には、
滑脈は胃の気の奔走
と書かれており、
滑脈は、胃の気が駆け巡って、物事が上手くいくように努力している姿なのです。
◆参考文献
『脈経』たにぐち書店
『中医脈学と頻湖脈学』たにぐち書店
『胃の気の脈診』森ノ宮医療学園出版部
『現代語訳景岳全書 脉神章』たにぐち書店
『中医臨床のための舌診と脈診』東洋学術出版社
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