東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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潮熱とは

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「潮熱(ちょうねつ)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
潮熱(ちょうねつ)とは、潮が満ちるように一定の時間に生じる発熱のことをいいます。
 
 
 
『傷寒論』では、「日哺潮熱」と記載があり、「午後潮熱」ともいいます。
 
 
 
一日に数回の発熱があるのは一般的な発熱であり、潮熱とは区別します。
 
 
 
瘧疾(ぎゃくしつ)も周期的な発熱がみられますが、悪寒と発熱を繰り返す往来寒熱がみられるのが特徴であるため、悪寒なく発熱のみの潮熱と鑑別のポイントとなります。
 
 
 
弁証分類は、主に5つあります。
 
 
 
1.陽明腑実の潮熱
 
2.脾胃気虚の潮熱
 
3.暑熱傷気の潮熱
 
4.陰虚の潮熱
 
5.瘀血内結の潮熱
 
 
 
まずは「陽明腑実の潮熱」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
表邪が裏に入って化熱し、熱邪が腸内の不消化物、有形の邪と結びついた「胃家実」です。
 
 
 
陽明の気は、申酉の午後4時〜8時に旺盛になるため、夕方の潮熱(日哺潮熱)がみられます。
 
 
 
その他にも、手足の発汗、腹が硬く脹って痛む、便秘、意識障害、譫言、煩躁、茶褐色の舌苔、脈沈実といった燥屎内結症候がみられます。
 
 
 
『傷寒論・弁陽明病脈証並治』には、「陽明病、脈遅、汗出るといえども悪寒せざるもの、その身必ず重く、短気し、腹満して喘し、潮熱あるもの、これ外は解せんと欲す、裏を攻むべきなり。……もし汗多く、微かに発熱して悪寒するものは、外いまだ解せざるなり、その熱は潮さず、いまだ承気湯を与うべからず」とあり、潮熱は陽明腑実証が形成されたことを示し、攻下すべきであると説かれています。
 
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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こんばんは。齋藤です。
 
 
 
前回の続きです。
 
 
 
前回の話はコチラ
 
 
 
今回から、腎の蒸騰気化について、簡単ではありますが、書いて行こうと思います。
 
 
 
 
以前にも水液代謝には、肺・脾・腎・三焦が関与し、行われていると書きましたが、特に腎が中心的な役割を果たします。
 
 
 
 
まず、水について考えてみようと思います。
 
 
 
 
水は陰陽で考えると、陰に属します。
 
 
 
 
陰液である水に作用し、水を変化させたり、動かしたりするためには、気や陽気が必要と考えられています。
 
 
 
 
腎の陰陽は「体全体の陰陽の元」と考えられています。
 
 
 
 
その為、腎の陽気は「体全体の陽気の元」と考えられ、他の臓腑が頑張っていても、腎の陽気が足りないと、水液の代謝がうまくいかなくなります。
 
 
 
 
脾胃で水穀の精微から津液が生成され、それを脾の昇清作用で肺へ上輸し、肺の宣降作用で、全身に運びます。
 
 
 
 
代謝後、腎の蒸騰気化により、再利用できるものと、できないものに分けられます。
 
 
 
 
再利用できるものは、津液として体内で再利用され、不要となった廃液は汗や小便や大便となって、体外に排出されます。

 

 

 

参考文献

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『鍼灸・漢方の名医になるための 気血弁証論治学』 編者:神野英明

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

 

 

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