東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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台風

 

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

先週末、日本は全国的に雨天で、台風もきましたね。

 

 

 

このタイミングで体調を崩された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

 

台風のたまごは、赤道近くの前線上で発生し、西進していき、熱帯の湿った熱い空気を吸収して成長を続け、熱帯高気圧になります。

 

 

 

その後、南太平洋と南シナ海でさらに成長を続け台風となります。

 

 

 

この様な台風は、南方の海上で発生するため、大量の「湿」と「熱」を持っていると考えます。

 

 

 

また、東風が中心に吹くため、肝気は盛んとなって上昇し、風向きが非常に変わりやすいため、気の流れも乱れやすいです。

 

 

 

また、雨による湿邪だけではなく、熱邪も含んでおり、湿熱が内生しやすいため、もともと胃腸の働きが悪かったり、飲食に乱れがあったり、胃腸に負担をかけている方は、特に影響を受けやすいです。

 

 

 

夏の台風が接近すると、風湿熱邪が盛んになり、肝気上逆、湿熱内生をもたらすという事になります。

 

 

 

日ごろから、鍼治療を受けることはもちろん、適度な運動や気分転換などで、肝の状態を良くしておくことや、暴飲暴食など、胃腸(脾胃)に負担をかけすぎない生活をしていくことが、対策としては重要になります。

 

 

 

参考文献

『内経気象学入門』著:橋本浩一 (緑書房)

 

 

 

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盗汗(とうかん)とは②

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「盗汗(とうかん)」の続きで、「脾虚湿阻と邪在半表半裏の盗汗」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
前回までのお話はこちら
 
 
 
共通点は、邪による実証であることです。
 
 
 
まずは脾虚湿阻の盗汗についてです。
 
 
 
生もの、冷たいもの、脂物、甘味などの過食や飲酒癖、食事時間や食事量の不節制によって脾胃を損傷し、
 
 
 
運化が失調したことで湿濁が生じて、湿が気の流通を障害し、昇降失調が起こることで盗汗を引き起こします。
 
 
 
特徴は、頭が締め付けられるように痛む、肢体が重だるい、食欲不振、口粘が随伴することであり、
 
 
 
所見としては、舌苔が薄白膩、舌質淡、脈濡緩などの湿困の症候を伴ないます。
 
 
 
治法は、化湿和中、宣通気機を用います。
 
 
 
次に邪在半表半裏の盗汗についてです。
 
 
 
この場合、熱病の初期、中期にみられるものであり、外邪が侵襲して表証が解さず、少陽に伝入すると、半表半裏を阻滞して邪正闘争が起こり、津液を外邪が押しやることで盗汗が発生するとされています。
 
 
 
特徴は、盗汗に随伴して、寒熱往来、両脇部が脹って苦しい、口苦、悪心がみられることであり、
 
 
 
所見としては、舌苔が薄黄、脈弦数などの症候をともないます。
 
 
 
治法は、和解少陽を用います。
 
 
 
『景岳全書・汗証』に「盗汗……また おのおの陰陽の証あり、盗汗は必ず陰虚に属すということを得ざるなり」と記載がありますが、
 
 
 
内傷病であるか外感病であるかを区別する必要があります。
 
 
 
内傷は虚証、外感は実証に属することが多く、虚証の盗汗がよくみられますが、虚実夾雑、気血両虚などもある為、しっかりと弁別していきます。
 
 
 
弁証による原因究明を行い、原因に基づいた論治を行っていきます。
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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