東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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小便黄赤(しょうべんおうせき)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「肝胆湿熱と寒湿鬱滞の小便黄色赤」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
いずれも肝胆に邪を受けたために黄疸を生じますが、陽証と陰証の違いがあります。
 
 
 
まずは肝胆湿熱の小便黄赤についてです。
 
 
 
湿熱が肝胆に侵入したり、脾胃の湿熱が停滞して肝胆に及ぶことで、肝の疏泄が失調して、湿熱が膀胱に下注して発生します。
 
 
 
この場合、口乾、口苦、胸脇苦満、寒熱往来などの熱証を呈し、発症は急激で経過が短いことが特徴です。
 
 
 
治法は、清瀉肝胆、泄熱利湿を用います。
 
 
 
次に、寒湿鬱滞の小便黄赤についてです。
 
 
 
寒湿が鬱滞して脾陽を阻害して気の昇降が失調して生じます。
 
 
 
この場合、顔色がどす黒い、全身倦怠感、食欲不振、腹が張る、寒がるなどの陰証を呈することが特徴です。
 
 
 
また、発症は緩慢で経過が長いといった特徴ももちます。
 
 
 
治法は、温中健脾、散寒化湿を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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呑酸(どんさん)とは①

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「呑酸(どんさん)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
呑酸とは、口中に酸っぱい液体があがってくることをいいます。
 
 
 
「吐酸」と類似していますが、病因病理、治法が異なります。
 
 
 
区別方法については、『医林縄墨』に記載があり、「呑酸は、胃口の酸水上に攻激し、もって咽嗌の間に致し、吐出することおよばずして咽下し、酸味は心を刺し、酸を呑するごとき状あるなり」とされています。
 
 
 
また、『景岳全書』には、呑酸は「病は上脘最高の処にあり」で、吐酸は「呑酸の近きごとくにあらず、上脘に在らずして中焦胃脘の間にあり、時に多く嘔悪し、吐す所みな酸なるは、すなわち吐酸を名づけて渥渥として行らざるものこれなり」と述べられています。
 
 
 
主な弁証分類は、次の3つです。
 
 
 
1.肝気犯胃(肝胃不和)の呑酸
 
2.食滞の呑酸
 
3.寒湿内阻の呑酸
 
 
 
本日は「寒湿内阻の呑酸」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
この場合、生ものや冷たいものを過食したり、寒湿の邪を感受して、寒湿が中焦を阻害して気滞を生じ、脾胃の機能が失調して発生します。
 
 
 
特徴は、胸がつかえて苦しい、食欲不振、舌苔白滑、脈弦滑などを呈することです。
 
 
 
治法は、養脾胃、理気和中を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 

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