東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
清明院の外来診療、往診事業部ともに、本日5/4(木)まで休診日となっております。
 
 
 
新年度が始まって以降、私の往診スケジュールは、ますますロードバイクによる移動距離が伸びております。
 
 
 
(計算してみたところ、月間800kmだったのが850kmくらいになっていました笑)
 
 
 
4月より新スケジュールで往診を回り始めた当初は、大腿部の筋肉痛に毎日襲われていましたが、1ヶ月も経つと筋肉痛も起きなくなってきました。
 
 
 
そして、少し前まではキツイと感じていた坂やルートが楽に感じるようになってきてしまいました。
 
 
 
身体も負荷に適応して、日々変化をし続けているようです。
 
 
 
たった1ヶ月ですが、小さな積み重ねと継続の偉大さを改めて実感いたしましたので、
 
 
 
学術に関しても、今後も毎日コツコツたゆまず丁寧に研鑽して参りたいと思います。
 
 
 
 
 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「舌歪(ぜつわい)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
舌歪とは、口を開けて舌を伸ばすと、一側に偏位することを指します。
 
 
 
その他にも「舌偏」「舌偏斜」「偏歪舌」とも呼ばれ、「口眼口喎斜」「偏癰」などに伴って生じやすい症状です。
 
 
 
弁証分類は、主に次の通りです。
 
 
 
1.中外風の舌歪
 
2.中内風の舌歪
 
 
 
まずは、中外風の舌歪についてです。
 
 
 
汗をかいて風に当たったり、寒冷環境で仕事をしたりすることで、風寒の邪が侵入して、経絡を阻塞して気血を渋滞させて、舌歪を引き起こします。
 
 
 
軽症では舌を伸ばしたときに偏位するだけの状態ですが、重症となると顔面神経麻痺を伴います。
 
 
 
患側の筋肉が弛緩するため、偏位が起こり、弛緩した側の舌面に知覚麻痺もみられ、発語や摂食が難しくなります。
 
 
 
普段は正常である人が突然発症するのが特徴であり、『医学三字経』に「人の百病、首は中風、聚然と得、八方通ず」と記載があるとおりです。
 
 
 
その他にも、悪寒、発熱、舌苔白あるいはやや膩、脈浮弦あるいは浮滑といった所見がみられます。
 
 
 
治法は、散風通絡を用います。
 
 
 
次に、中内風の舌歪についてです。
 
 
 
普段からの不節制により、次第に陰液を消耗して、裏熱が生じ、津液が痰に変じて、
 
 
 
大怒により気が痰とともに上逆したり、熱盛で痰が上擾し、舌絡を阻塞することで舌歪が引き起こされます。
 
 
 
中内風は、さらに2パターンに分類でき、次の通りです。
 
 
 
①風痰阻絡
 
②陰虚風動
 
 
 
まずは、風痰阻絡についてです。
 
 
 
普段から肥満して痰盛の体質であり、めまい、頭が脹るなどの症状がみられる特徴があります。
 
 
 
発病後は、舌の偏位、舌のこわばり、舌苔厚膩、脈弦滑で数などを呈します。
 
 
 
治法は、熄風化痰を用います。
 
 
 
次に、陰虚風動についてです。
 
 
 
陰虚火旺が基本にあるため、痩せた人に多く、めまい、耳鳴、口苦、四肢の痺れなどの肝陽上亢の症候を呈します。
 
 
 
また、発症は緩急さまざまですが、舌の偏位と顔面神経麻痺、半身不随が同時に生じます。
 
 
 
突然卒倒して意識が消失して、覚醒後に麻痺、舌の偏位を呈することもあります。
 
 
 
この場合、舌質は紅あるいは乾燥、脈は弦滑で数を呈します。
 
 
 
治法は、平肝熄風を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 
 

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