東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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出血のメカニズム⑤

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで、「出血のメカニズム」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
前回のお話はこちら
 
 
 
今回は、瘀血阻絡・血不循経による出血について、お話していきます。
 
 
 
瘀血阻絡・血不循経は、瘀血によって出血するパターンです。
 
 
 
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出血量は、それほど大量には出ませんが、黒く粘って、艶のある出血がみられるのが特徴です。
 
 
 
営血熱盛や肝不蔵血の血熱妄行と違い、黒いものがジワジワ、ポトポトと出ます。
 
 
 
女性の生理のときに、経血に黒い塊が混ざるのも、瘀血阻絡により引き起こされている例の一つといえます。
 
 
 
この場合は、止血しますが、まずは出すだけ出してから止める方法をとります。
 
 
 
その際には、三陰交や足臨泣に注目し、使用していきます。
 
 
 
ただ、気のめぐりが悪い状態で、急に有形の邪である瘀血を動かそうとすると、痛みが強く出てしまうことがあるため、
 
 
 
気をめぐらせておいて、瘀血をとるという手法をとります。
 
 
 
その為、合谷などの取穴が非常に重要となってきます。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『鍼灸医学における実践から理論へ パート4』
藤本蓮風著、谷口書店
 
 
 
 
 
 
 

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出血のメカニズム

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

本日は「出血のメカニズム」について、お話していきたいと思います。

 

 

歯肉出血、鼻血、痰に血が混じる、血便、不性器出血などなど、部位は違えど「出血」をお困りの症状として、鍼灸院へ来院される方もいらっしゃいます。

 

 

出血の治療をする場合、なぜ出血が起こるのか、どのようなメカニズムで起こるのかということを頭に置きながら、四診して治療方針を決めていきます。

 

 

また、出血に伴う正気の弱りが、どの程度まであるのかということも常に意識しておかないといけません。

 

 

出血イコール実だ!と瀉していると、正気が弱ってしまい、逆に症状が悪化してしまったり、

 

 

出血していて正気の弱りが心配だ!ということで、補法ばかりに重きを置いてしまっていると、邪実を瀉して出血を止めて、正気を守るという機会を逃してしまいます。

 

 

出血症状に限りませんが、正邪弁証で虚実のウエイトをはっきりさせた上で治療に臨むことが重要なのは、こういった理由から言われます。

 

 

では、出血のメカニズムについて、お話していきたいと思います。

 

 

主に6つに分類され、虚実、寒熱と様々なメカニズムで引き起こされます。

 

 

実証で、心と肝の臓に原因があることで引き起こされる出血は、次の通りです。

 

 

1.栄血熱盛 迫血妄行

 

2.肝不蔵血 疏泄失調

 

3.瘀血阻絡 血不循経

 

4.打撲外傷 血絡破損

 

 

また、多くは虚証で、脾と腎の臓に原因があることで引き起こされる出血は、次の通りです。

 

 

5.元気虚損 気不摂血

 

6.脾腎陽虚 統摂無権

 

 

また、これらを寒熱の観点からみてみると、1と2は多くが熱証で、5と6は寒証といえます。

 

 

このように、臓象学説、寒熱、虚実の観点からまとめると、上記のように規則性とまとまりがあることがわかります。

 

 

つづく

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店

『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

『鍼灸医学における実践から理論へ パート4』
藤本蓮風著、谷口書店

 

 

 

 

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