東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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気の病⑲

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

11月に突入しました。

 

 

 

今年も残り2ヵ月。

 

 

 

あっという間ですね。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

前回は陰陽互根に関して書きました。

 

 

 

今回は、やっと気と血の関係性に関して書いていけると思います。笑

 

 

 

「気行れば則ち血行り、気滞れば則ち血瘀す」という説があるように、気が病めば、血も病むと言われています。

 

 

 

これは、以前にも書いたように、気は全身を休むことなく巡っています。

 

 

 

何かしらの原因で、気の流れが阻害され気滞ができた場合、一緒に流れている、血も停滞を起こし、血瘀を形成しますよという説になります。

 

 

 

血瘀とは、血の循環障害により、停滞が起き、血の機能を発揮できなくなっている状態をいいます。

 

 

 

似たような言葉で、瘀血というものがありますが、これは、血の循環障害の結果、生み出された病理産物になります。

 

 

 

逆に、何かしらの原因で、血瘀が形成された場合、血が停滞し血液の循環障害みたいな状態になっているため、気も滞ってしまいます。

 

 

 

また、気虚が起きれば気の推動作用が低下する事で、気滞が発生し、血の循環障害が起きることで、血瘀も発生します。

 

 

 

「気は血の師(すい)たり」「血は気の母たり」という言葉あるように、気と血は切っても切れない関係性にあると考えられています。

 

 

 

参考文献

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸・漢方の名医になるための気血弁証論治学』 編著;神野英明 (たにぐち書店)

 

 

 

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胸悶(きょうもん)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

本日は前回の「胸悶(きょうもん)」の続きで、「心血瘀血阻と肝気鬱滞の胸悶」について、お話していきたいと思います。

 

 

まずは、心血瘀阻の胸悶についてです。

 

 

瘀血のために心脈が痺阻されて発生、『内経』では「心痺は、脈が通ぜず」と記載されているものに相当します。

 

 

胸内苦悶とともに狭心痛がみられ、夜間に増悪特徴を持ちます。

 

 

また、肩や上肢に放散する胸痛、動悸、息切れをともないます。

 

 

血瘀が主体の場合は、胸痛、舌の瘀斑などの症状がみられます。

 

 

舌脈所見は、舌質紫暗または瘀点、瘀斑がある、脈弱あるいは結代がみられます。

 

 

治法は、活血化瘀を用います。

 

 

『金匱要略心典』には「痰飲もって援をなすもの」とあり、痰濁をともなうときは咳嗽がみられ、『金匱要略・胸痺心痛短気病脈証治』の「胸痺、心中痞気し、気結し胸にあり、胸満し……」といった症状がみられます。

 

 

治法は、滌痰化飲、活血化瘀を用います。

※滌(ショウ、デキ、ススぐ)…洗ったり、濯いだりする意味

 

 

次に、肝気鬱滞の胸悶についてです。

 

 

肝気鬱結により、肝の疏泄が停滞して生じます。

 

 

特徴は、胸内苦悶に胸痛をともない、ため息をつくとやや緩解することです。

 

 

その他にも、脇痛、めまい感、口苦、咽の乾燥、往来寒熱、イライラ、易怒、月経不順、舌質正常、舌苔薄黄、脈弦細を呈することです。

 

 

治法は、疏肝解鬱を用います。

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店

『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

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