東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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腿腫痛(たいしゅつう)とは

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「腿腫痛(たいしゅつう)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
腿腫痛とは、下腿の腫脹、疼痛のことをいいます。
 
 
 
膝の腫脹、疼痛や下肢の腫脹とは異なり、股関節以下の下肢全体の腫脹、疼痛のことを指します。
 
 
 
弁証分類は、主に次の4つがあります。
 
 
 
1.寒湿の腿腫痛
 
2.湿熱の腿腫痛
 
3.瘀血の腿腫痛
 
4.労倦の腿腫痛
 
 
 
まずは寒湿と湿熱の腿腫痛についてです。
 
 
 
いずれも外邪によるもので、湿気の多いところに住んだり、雨露にさらされたり、水中に長く浸かったりして、湿邪が皮膚、筋肉に侵入して発生します。
 
 
 
体質が陽虚に偏っている時は寒湿であり、陰虚に偏っているときは湿熱となります。
 
 
 
いずれの場合も、湿邪が絡脈を阻滞することで下肢の腫脹、疼痛をきたし、関節の運動障害、舌苔膩などがみられます。
 
 
 
寒湿の腿腫痛では、下肢の冷え、寒冷による症状の増悪がみられ、脈は弦緊または弦遅、舌苔白膩または滑を呈します。
 
 
 
治法は、除湿散寒を用います。
 
 
 
湿熱の腿腫痛では、患部に熱感があり、特に足底部の熱感が強いといった特徴があり、脈は弦滑かす、舌苔黄膩を呈します。
 
 
 
治法は、清熱祛湿を用います。
 
 
 
次に、瘀血の腿腫痛についてです。
 
 
 
この場合、病因は複雑であり、外邪が停滞して絡脈を瘀滞したり、内傷七情の肝鬱気滞で血瘀が生じたり、捻挫などの外傷によって血瘀が生じる等、血瘀が経脈を阻滞させたために発生する。
 
 
 
この場合、下肢の腫脹と、疼痛あるいは刺痛があり、痛みは夜間に悪化しやすく、脈は渋、舌質は紫、患側下肢の皮膚の硬化などを呈することが特徴です。
 
 
 
治法は、活血化瘀を用います。
 
 
 
労倦の腿腫痛もあり、この場合、長時間の起立や歩行により筋脈が障害され、血が下腿に鬱滞して起こります。
 
 
 
特徴は、疼痛部位に青色の血管拡張がみられ、顔色が青紫を呈することです。
 
 
 
治法は、行気和血を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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小便不通(しょうべんふつう)とは④

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「血瘀、砂石の小便不通」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
本証は実証であり、瘀血の腫塊あるいはすなわち石のために通過障害が生じて小便不利となります。
 
 
 
血瘀の小便不通は、外傷、気滞、血熱など種々の原因で血瘀が発生したことで生じます。
 
 
 
この場合、下腹部が脹る、固定性の疼痛、腹部に腫塊を触れる、舌質暗紫色で瘀点がある、脈渋などを呈することが特徴です。
 
 
 
治法は、行瘀散結、通利水道を用います。
 
 
 
砂石の小便不通は、下焦に湿熱が停滞したり、肝鬱化火から熱が下焦におよんだり、油物、甘味を嗜好して湿熱が内生し、下焦に流注し、湿熱が尿を濃縮したために石が発生して生じます。
 
 
 
特徴は、砂石が尿道を刺激して避けるような痛みがあり、排尿すると症状が緩解する特徴を持ちます。
 
 
 
治法、清熱利湿を用います。
 
 
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
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