東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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瘀血⑫

 

 

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

今回は、六淫が瘀血を形成する原因に関して書いていきます。

 

 

 

まず、六淫とはなんぞや?となりますね。

 

 

 

六淫とは、風、寒、暑、湿、燥、火の六種類の外感性の病因の総称です。

 

 

 

六淫の邪気が人体に侵入すると、血液の正常な運行に影響し、瘀血を引き起こす可能性があります。

 

 

 

その中から、いくつかご紹介したいと思います。

 

 

 

まずは、寒邪から。

 

 

 

寒邪は陰に属し、凝滞する性質があります。

 

 

 

人体に侵入後、血液の凝滞や、経脈の収縮牽引を引き起こす事により、血液の流れが緩慢となって瘀血を形成します。

 

 

 

我々も、寒いと縮こまってしまいますよね。

 

 

 

この様な現象が、血液や経脈で発生することにより、循環障害を発生させます。

 

 

 

『黄帝内経・霊枢』にも、瘀血に関する記載があり、一部ご紹介します。

 

 

 

『霊枢・癰疽篇』には、「寒邪、経絡の中に客(とどま)れば、則ち血泣(しぶ)り、血泣れば則ち通じず」と記載されています。

 

 

 

寒邪が体に侵入して経絡に入ると、血の運行が渋滞しますよ。

 

 

 

衛気の運行も阻害されるから、血が渋滞したところで、停留しますよと説明されています。

 

 

 

ものすごーく簡単に考えると、冷えて血流が異常に悪くなり、血の塊ができるということでしょうか。

 

 

 

瘀血の関与を判断する場合、症状がどのようなタイミングで発生したのかをしっかりと確認する必要があると思います。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

参考文献

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『鍼灸・漢方の名医になるための 気血弁証論治学』 編者:神野英明

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

 
 
 
 
  
 
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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「肉体負荷試験」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
正邪弁証するうえで必要な情報を得るために、入浴や運動による倦怠感の有無や主訴の変化について問診していきます。
 
 
 
北辰会専用初診カルテE[主訴・環境]の「負荷試験」には、入浴、運動、季節・天候、排泄後という項目がありますが、
 
 
 
特に肉体負荷試験としては、入浴と運動の情報を重視して確認します。
 
 
 
ただし、これらの項目では、主訴の変化と身体の変化を混同しやすい為、丁寧にお話をお聞きしていきます。
 
 
 
まず、入浴についてです。
 
 
 
入浴は湯船かシャワーか、湯船に浸かるなら温度と浸かる時間によって身体に掛かる負荷は異なってきます。
 
 
 
そのため、全入浴時間と湯船に浸かっている時間と湯の温度情報までカルテに記入いただき、入浴後に倦怠感や疲労感が出るかどうか、逆にスッキリして心身が軽くなるかどうかを確認していきます。
 
 
 
入浴は身体を温めて気血津液のめぐりをよくしてくれたり、発汗により去湿と清熱したりする効果があります。
 
 
 
また、腰湯や足湯には降気作用があります。
 
 
 
さらに入浴が好きな場合は、精神的にもリラックスさせてくれる為、嫌々義務的に入っているのか、それとも好きで入っているかも確認すると弁別材料となります。
 
 
 
入浴後の汗の出方や倦怠感、のぼせなどの情報は、虚実、寒熱の判断材料となります。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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