東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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水腫とは

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「浮腫」についてお話していきたいと思います。
 
 
 
黄帝内経には、浮腫を「水」、「水腫」、金匱要略では「水気」と記載されています。
 
 
 
体表の浮腫は、「水腫」と「気腫」の別があり、鑑別方法は圧痕があるか否かを確認することです。
 
 
 
圧しても陥凹がなかなか元に戻りづらいものは「水腫」、圧痕無しなら「気腫」と判断します。
 
 
 
 
今回は「水腫」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
弁証分類は次のように、主に6つあります。
 
 
 
 
1.風寒犯肺の浮腫
 
2.風熱犯肺の浮腫
 
3.水湿困脾の浮腫
 
4.脾陽虚の浮腫
 
5.腎陽虚の浮腫
 
6.気血両虚の浮腫
 
 
 
まずは「風寒犯肺と風寒犯肺の浮腫」についてです。
 
 
 
急激に浮腫が起きた場合、外邪の関与を疑いますが、この2つは外邪によって引き起こされる浮腫で、「風水」と呼ばれています。
 
 
 
病位は肺にあり、上焦の水道が不通になることで発症し、眼瞼、頭面部の浮腫が顕著となります。
 
 
 
風寒犯肺の浮腫は、風寒邪が侵入して肺気を閉鬱し、肺気の宣発粛降を阻害されると、
 
 
 
水道の通調が失調したために水液の輸布と排泄が阻害され、水湿が停滞することで発生します。
 
 
 
風熱犯肺の浮腫は、風熱邪により同様な病理機序によって、引き起こされます。
 
 
 
鑑別は寒熱の状況を確認することで可能となります。
 
 
 
悪寒、発熱、頭痛、関節痛、脈浮緊、舌苔薄白といった風寒表証を伴っていれば、風寒犯肺の浮腫であり、
 
 
 
高熱、軽度の悪風、咳嗽、咽の発赤疼痛、尿量少なく色が濃い、脈浮数、舌苔薄黄を呈していれば、風熱犯肺の浮腫といえます。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

今回は、生成された津液がどのように、運ばれていくのかを書いていこうと思います。

 

 

 

津液の運行には、様々な臓腑・器官が関与しています。

 

 

 

特に重要な働きをしているのが、肺・脾・腎・三焦です。

 

 

 

それぞれの働きに関して、簡単ではありますが書いていこうと思います。

 

 

 

・脾の働き

飲食物から生成された水穀の精微を、脾の運化作用を通して、津液を肺に運び、生成された津液を全身に行き渡らせます。

 

 

 

今回はこの「運化」の説明を中心に、簡単ではありますが書いていこうと思います。

 

 

 

脾の運化作用は、「脾主運化」と書かれているくらい、脾の働きの中でも重要な働きです。

 

 

 

運化の「運」は運ぶという意味で、「化」は変化させるという意味で、「消化・吸収」を指します。

 

 

 

なので、脾の運化作用とは、「飲食物(水穀)を食べて栄養素を消化吸収し、全身に運ぶ」という意味があり、「運化水穀」といいます。

 

 

 

また、脾の運化作用には水穀を運化させるだけではなく、もう1つの働きがあります。

 

 

 

それが今回の話にあたる、「運化水液(水湿)」で、「飲食物の消化・吸収・運搬を通して、体全身の水の流れを調整する働き」になります。

 

 

 

この働きが落ちることは、消化吸収能力や、水分を運ぶ能力が低下することになるので、胃腸の問題や、浮腫ができたりなど、様々な病気を引き起こします。

 

 

 

運化だけで、長くなってしまったので、続く。

 

 

 

参考文献

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『鍼灸・漢方の名医になるための 気血弁証論治学』 編者:神野英明

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

 

 

 

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