東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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風の病証

 

 

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 

 

少しずつ涼しくなり秋めいてきましたね。

 

 

 

 

 

今回は、風の病証についてです。

 

 

 

 

 

風の病証には外風と内風があります。

 

 

 

 

 

外風は風邪の外感による病変で、内風は主に肝のそせつ失調により、体内から発生する風動の症候です。

 

 

 

 

 

①外感風邪

 

 

 

 

 

 

風邪外襲による表証、兼挾する邪の違いで症候が異なり、風寒、風熱、風湿に分けられます。

 

 

 

 

 

②風寒表証

 

 

 

 

 

寒邪の凝斂による束表と経気阻滞が主体です。

 

 

 

 

 

悪寒または悪風、発熱、頭痛、身体痛、無汗またはら熱邪による肺衛、肺経よ阻渇が主体です。

 

 

 

 

 

発熱、微悪風寒、咽痛、咽の発作赤腫脹、咳嗽、口乾、舌尖:紅、脈:数

 

 

 

 

 

③風湿表証

 

 

 

 

 

膩滞の湿邪による衛気の阻渇が主体です。

 

 

 

 

 

頭重、締め付けられるような頭痛、無汗、悪風、微熱、肢体が重怠く痛む、舌:白膩苔、脈:浮

 

 

 

 

次回へ続きます。

 

 

 

 

 

 

参考文献

『基礎中医学』 編者:神戸中医学研究所

『中医病因病機学論』 主編:宋 鷺冰

『中医弁証論』    編著 柯 雪 帆

 

 

 

 

 

 

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喉中梗阻(こうちゅうこうそ)とは

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「喉中梗阻(こうちゅうこうそ)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
喉中梗阻(こうちゅうこうそ)とは、咽喉部が異物で梗塞されている感じがあり、喀出しようとしても、飲み下そうとしても取れないが、飲食物の通過には支障がないことを指します。
 
 
 
『金匱要略』では、「咽中に炙齧あるが如し」と述べられており、『古今医鑑』では「梅核気」と記載されています。
 
 
 
主な弁証分類は次の3つです。
 
 
 
1.肝気上逆の喉中梗阻
 
2.痰凝気滞の喉中梗阻
 
3.肺熱陰虚の喉中梗阻
 
 
 
まずは肝気上逆の喉中梗阻についてです。
 
 
 
内傷七情で肝の疏泄が失調し、気の昇降が停滞することで発生します。
 
 
 
咽喉部に球状物が詰まっているような梗塞感を覚え、喀出することも飲み下すことも出来ず、時々消失するものの、情緒の抑うつにより増悪する特徴を持ちます。
 
 
 
飲食物の通過には支障が無く、嚥下は正常であるという特徴を持ちます。
 
 
 
その他にも、頭のふらつき、イライラ、易怒、胸脇苦満と脹痛、曖気といった肝鬱の症候を伴います。
 
 
 
この場合、舌苔は薄く、脈弦がみられます。
 
 
 
治法は、疏肝理気を用います。
 
 
 
次に痰凝気滞の喉中梗阻についてです。
 
 
 
脾の運化が失調して痰湿が生じ、痰が凝滞することで気滞が生じて発生します。
 
 
 
この場合、咽喉部の梗塞感は増悪緩解を繰り返し、多量の粘稠な痰があるものの喀出しづらく、胸苦しくてスッキリしない特徴を持ちます。
 
 
 
その他にも、食欲不振、舌苔膩、脈濡滑がみられます。
 
 
 
治法は、化痰宣中を用います。
 
 
 
湿痰挟熱して咽喉部が発赤し、黄色の痰を伴う場合は、化痰清熱を用います。
 
 
 
最後に肺熱陰虚の喉中梗阻についてです。
 
 
 
肺熱が持続して陰液を消耗し、咽喉が濡潤されないために発生します。
 
 
 
この場合、咽喉部の発赤、乾燥、軽度の疼痛、梗塞感がみられます。
 
 
 
その他にも乾咳、少量の痰、強い熱感、盗汗をともないます。
 
 
 
また、舌苔は薄黄、舌質紅、脈細数を呈します。
 
 
 
治法は、潤肺清熱を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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