東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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白帯(はくたい)とは①

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「白帯(はくたい)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
白帯とは、膣粘液が増加して帯状に流出する、白色の帯下(おりもの)を指します。
 
 
 
東洋医学では、人体から分泌される分泌液の性状、におい、色、どんな場合にそれがみられるのかを確認することで弁別の役に立てています。
 
 
 
白帯もそのうちの1つです。
 
 
 
正常な場合でも、腟内には少量の白色粘液がありますが、臭いや痒み等の局所の刺激症状を伴わない特徴をもち、膣粘膜を湿潤に保つ保護作用を担っています。
 
 
 
王孟英が「帯下は女子に生じてすなわちあり、津津として常に潤す、本は病にあらざるなり」と述べている通り、適度であれば生理的なものであり、粘膜を保護する重要な役割を持ちます。
 
 
 
妊娠初期や月経前後では白帯は増加しやすく、生理的なものであることがありますが、主訴とリンクして増えていた場合、弁別の助けになる為、参考にしていきます。
 
 
 
弁証分類は主に4つであり、次の通りです。
 
 
 
1.脾虚の白帯
 
2.腎虚の白帯
 
3.湿熱の白帯
 
4.湿痰の白帯
 
 
 
脾虚と腎虚の白帯は今後してあらわれることが多いとされており、お互いに転化する為、その都度比重を弁別しながら治療を進めていきます。
 
 
 
また、長期間持続する帯下は湿熱の実証によるものが多く、次第に脾胃を損傷するため、脾虚や腎虚をともなうようになっていきます。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 
 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで、「膀胱湿熱と腎陰虚の小便頻数」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
いずれも頻尿と尿の色が濃いという症状を呈し、下焦の病変に属しますが、実証か虚証かどうかといった点で違いがあります。
 
 
 
膀胱湿熱の小便頻数は、湿熱が下注して、膀胱の気化が失調したことで発生します。
 
 
 
この場合、頻尿に加えて、尿意切迫、排尿痛、尿道の灼熱感、下腹部の不快感、尿の混濁して濃く、量は少ないといった症状をともなうことが特徴です。
 
 
 
その他にも、口粘、口乾、下腹部が脹る、便秘、発熱、悪寒、舌質紅、舌苔黄膩、脈滑数がみられます。
 
 
 
治法は、清利湿熱を用います。
 
 
 
腎陰虚の小便頻数は、腎陰が不足して固摂出来なくなり、さらに陰が不足することによって内熱が生じ、膀胱の気化が失調することで発生します。
 
 
 
この場合、尿は濃くて少量であり、随伴症状として、口咽の乾燥感、頬部紅潮、五心煩熱、盗汗、目眩、耳鳴、身熱感がみられることが特徴となります。
 
 
 
その他にも、便が硬かったり、舌質紅、舌苔少で、脈細数がみられます。
 
 
 
治法は、滋陰降火を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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