東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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白帯(はくたい)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

本日は前回の続きで「湿熱と痰湿の白帯」について、お話していきたいと思います。

 

 

実証と虚実挟雑の違いはありますが、主要な病因はどちらも湿邪です。

 

 

湿熱の白帯は、湿邪が帯脈に侵入し、化熱して、下流することで発生します。

 

 

この場合、腥臭のある多量の乳白色でヨーグルト状あるいはおから状の帯下がみられ、外陰部に瘙痒感、腟内の刺すような疼痛をともなうことが特徴です。

 

 

舌苔は薄白あるいは黄膩、脈は濡数を呈することが多いです。

 

 

治法は、清熱除湿を用います。

 

 

湿痰の白帯は、湿邪が結集して痰となり、痰濁が下注して発生します。

 

 

この場合、多量の粘稠な帯下がみられ、体型としては肥満したものにみられることが多いということが特徴です。

 

 

その他にも、喀痰が多い、悪心、食欲不振、胸が痞える、腹満、口淡無味、口粘、舌苔白膩、脈沈滑がみられます。

 

 

治法は、化痰燥湿を用います。

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店

『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで、「脾虚と腎虚の白帯」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
いずれも虚証かつ寒証で、虚弱体質のものに多くみられますが、病因病理が異なります。
 
 
 
脾虚の白帯は、脾気虚により帯脈を約束することが出来なくなり、陰液が漏出して発生します。
 
 
 
この場合、多量の粘稠な帯下が持続的に排出され、疲労によって増加し、浮腫、腹満などの脾虚症状をともなうことが特徴です。
 
 
 
治法は、健脾益気、昇陽除湿を用います。
 
 
 
『女科経論・帯下門』には、「白帯多きはこれ脾虚、肝気鬱すればすなわち脾は受傷し、脾傷るればすなわち湿土の気は下陥す、これ脾精は守らず、輸して営血となることをあたわずして、白滑の物下す、みな肝木の地中に鬱するによりしからしむるなり。法はまさに肝気を開提し、脾元を補助す。けだし白帯多くは気虚に属するをもって、ゆえに健脾補気が要法なり。」と記載がある通りです。
 
 
 
腎虚の白帯は、腎陽の不足により帯脈が約束出来ず、任脈も固摂出来ない為、陰液が下滑して発生します。
 
 
 
この場合、多量な希薄な帯下が流れるように漏出し、腰膝酸軟、頭のふらつき、目がかすむといった腎虚の症候をともなうことが特徴です。
 
 
 
治法は、温腎健脾、固渋止帯を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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