東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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穀雨

 

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 

二十四節気では、昨日、穀雨(こくう)を迎えました。

 

 

 

穀雨は春を締めくくる節季です。

 

 

 

 

穀雨は、地上にあるたくさんの穀物に、たっぷりと水分と栄養がため込まれ、元気に育つよう、天からの贈り物でもある恵みの雨が、しっとりと降り注いでいる頃のことです。

 

 

 

 

この時期に降る長雨のことを、菜種梅雨と言います。

 

 

 

 

関東以西、西日本特有と言われており、移動性高気圧が数珠つなぎに現れ、日本の北側に北上すると、日本の南岸沖に前線や低気圧が発生します。

 

 

 

 

すると、梅雨のようなジメジメとした天気になります。

 

 

 

体は六淫の湿邪の影響を受けます。

 

 

 

湿邪は、陰邪で、重濁性で下降しやすく、停滞しやすい邪気です。

 

 

 

そのため、湿邪の影響を受けると、身体が重怠い、頭がぼーっとする、浮腫、倦怠感、食欲不振、悪心、軟便、尿や便がすっきり出ない、といった症状が現れます。

 

 

 

また、外湿邪はまず脾胃に影響するため、中焦に始まると言えます。

 

 

 

湿邪に備え、化湿(湿を溶かす)、利湿(排尿を促し排出)し、健脾し、湿気が多くなる時期を健やかにを迎えたいですね。

 

 

 

次回へ続きます。

 

 

 

参考文献

『内経気象学入門』 著者: 橋本 浩一

『臓腑経絡学』 監修:藤本蓮風

『アレルギーは鍼で治す!』 著者:藤本 蓮風 発行者:森 俊豪 (森ノ宮医療学園出版部)

 

 

 

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「瘀血擾心と痰湿内阻の語言錯乱」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
まずは瘀血擾心の語言錯乱についてです。
 
 
 
『証治匯補』に「婦人月水崩漏過多ありて、血気迷心し、あるいは産後悪露上衝して、言語錯乱す」といった記載があります。
 
 
 
また、『寿世保元』には、「血崩悪露止まず、腹中血刺疼痛し、血滞浮腫し、血は心経に入り、言語顚倒す……」と述べられているとおりです。
 
 
 
瘀血が内結して血の運行を阻害すると、心は血を主り神明を主るため、心神が養われず言語錯乱します。
 
 
 
これは女性に発生することが多いとされています。
 
 
 
弁証のポイントは、語言錯乱は月経期に周期的に起こったり、産後に生じやすく、痛経、経乱、腹痛、舌暗あるいは瘀点がある、脈渋などの瘀血の症候がみられることです。
 
 
 
治法は、活血化瘀を用います。
 
 
 
次に痰湿内阻の語言錯乱についてです。
 
 
 
痰湿の体質や冷たいものを飲んで湿が停滞して痰を生じたり、肝鬱脾滞により湿痰が発生して痰湿が清竅を阻害して神明を障害し、語言錯乱となります。
 
 
 
弁証のポイントは、目眩、悪心、嘔吐、食欲不振、消化不良、胸や腹が張って苦しい、舌苔は白厚膩、舌体は胖、脈濡または滑などの痰湿の症候がみられることです。
 
 
 
治法は、燥湿化痰、辟濁を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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