東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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膝腫痛(しつしゅつう)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「湿熱と寒湿の膝腫痛」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
いずれも風湿の邪により起こるものであり、湿気の多い環境や冷えなどが原因ですが、熱化と寒化の違いがあります。
 
 
 
湿熱薀結の膝腫痛は、風湿が熱化して湿熱となり、湿熱が経脈に停滞して膝を犯したことで引き起こされます。
 
 
 
この場合、患部の熱感、脂垢のついたような顔、尿が濃い、先硬後軟、舌質嫩で紅、舌苔薄黄、脈滑数または軟数が特徴です。
 
 
 
治法は、清熱滲湿、疏利関節を用います。
 
 
 
寒湿阻滞の膝腫痛は、風湿が寒化して寒湿となり、寒湿が膝部に停滞して、気血を阻滞したことで引き起こされます。
 
 
 
この場合、患部の冷え、舌苔白滑で湿潤、顔色が青白い、舌質暗紫、舌苔白滑、脈沈緊または沈遅といった特徴をもちます。
 
 
 
治法は、散寒温経、除湿活血を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 

 

 

 

 

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こんばんは!樫部です。

 
 
本日は前回の続きで「気血両虚と肝腎両虚の膝腫痛」について、お話をしていきたいと思います。
 
 
 
いずれも虚証に属し、肢体がだるい、舌質淡、舌苔は薄白、脈は沈数などの症候がみられ、他疾患の病後に緩慢に発現しやすい特徴があります。
 
 
 
膝関節は、肝、脾、腎の三経が通るところであり、肝は筋、脾は肌肉、腎は骨を主るので、膝は筋、肌肉、骨が会するところでもあります。
 
 
 
病後の消耗で三陰経がともに虚すと、外邪が虚に乗じて侵入して、膝部に停滞し、膝腫痛を引き起こします。
 
 
 
まずは気血両虚の膝腫痛についてです。
 
 
 
この場合、一般的には初期は軽症であり、筋肉の痩せもさほどひどくはなく、歩行も可能なことが特徴です。
 
 
 
治法は、補気血、温経脈、散風湿を用います。
 
 
 
次に肝腎両虚の膝腫痛についてです。
 
 
 
この場合、終末期で重症である者に多く、筋肉の痩せも顕著で、歩行困難を来しやすい特徴をもちます。
 
 
 
治法は、補肝腎、填精髄、散寒湿を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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