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こんばんは!樫部です。
11月に入り、ますます気温が下がってきましたね。
本日は、関節痛についてお話していきたいと思います。
関節痛を含む運動器疾患は、東洋医学的に4つに分類することが出来ます。
1.経絡経筋病
2.臓腑の変動から経絡経筋に波及したもの
3.臓腑病
4.痹病
全ての分類に共通する確認すべきことは、「どの関節が痛むのか」で、
そうして「どの経絡経筋上に問題があるのか」を見極めていきます。
まずは、1.経絡経筋病についてです。
日常の作業動作時に無理な体勢や動作の癖があったり、特定の筋肉ばかりを使いすぎる等の物理的な負荷によって、
特定の部位の経絡経筋が異常をきたして、引き起こされます。
2.臓腑の変動から経絡経筋に波及したものは、
臓腑の病が先行し、関連経絡経筋に影響を及ぼして発症します。
その為、発症時に経絡経筋を痛めるような、外傷や肉体の酷使が無いという、問診ポイントがあります。
痛む部位に流注している経絡と関連のある臓腑の証候が出ていないかを確認していきます。
例えば、膝関節痛の患者さんがいるとして、患部に流注している経絡としては、足の陽明胃経だったとします。
既往に膝の外傷が無く、歩きすぎるといったエピソードが無いが、
よく話を聞くと、発症前に暴飲暴食をした覚えがあり、それから胃の調子が悪く、便の出が悪くなり、さらに膝が痛むという情報が出てきたとします。
これはまさに、胃の腑の異常が足陽明経の経気を変動させ、膝痛を引き起こしている可能性が考えられます。
3.臓腑病だとどうでしょうか?
肘関節痛を持つ患者さんがいたとします。
肘を傷めた既往無し、肘に関連する経絡経筋を傷めている徴候も無し、
急激な精神的ストレスによって痛みが発生したという場合であれば、肝の臓の病変が疑われます。
他にも肝に関わる証候があれば、よりその可能性が高まります。
そして4つ目!
4.痹病は、WHOにより、次のように定義されています。
『人体の営衛が失調し、風寒湿の三気を感受して病を引き起こしたり、久しく正気が虚し、内に痰濁・瘀血・熱毒が生じ、正邪が相搏ち血脈・筋骨・肌膚・経絡、甚だしければ臓腑の気血を閉塞し、それらを濡養出来なくなったために、関節などに痛み・だるさ・痺れ(麻木)・ほてり・屈伸障害・腫脹・変形・硬直を引き起こし、生活活動に支障をきたし、ひどくなると臓腑まで影響する一群の疾病』と定義されています。
実際の臨床では、外邪が関わることが多くを占めます。
痛みの特徴としては、関節の屈伸し始めは痛みがきついものの、何度もその動作を繰り返しているうちに痛みが楽になってきます。
これをスターティングペインと呼び、問診時にこれらの有無を確認し、
発症時に外邪による侵襲を示す証候がなかったかどうかを確認していきます。
関節痛についてのお話は以上です。
患部の痛みが出てきた状況、患部の部位、痛み方を確認していくことで、大きく4つに分類することが出来ることがわかりましたね!
次回からは、手足に起こる異常について、お話していきたいと思います。
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【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
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こんばんは!樫部です。
本日は、続きのお話として、肩こりの弁証分類についてお話ししていきたいと思います。
前回のお話はこちら!
まずは、病因が外感の場合です。
主に風寒により、肩こりが引き起こされることがありますが、
太陽病の特徴である、頭項強痛と悪寒といった症状を随伴していないかの確認と、発症した際の環境や状況の確認が重要となります。
そして、病因が内傷の場合、分類としては9つあります。
患部の冷え、重い感じ、雨で寒いと悪化しやすい肩こりといいますと、
1.寒湿です。
ひどいと疼痛も伴うこともあります。
そして、患部が脹る感覚があり、患部表面には他覚的な冷えがみられることがあるものは、
2.気滞による肩こりです。
軽度であれば、マッサージやシャワー刺激で寛解する為、これらの情報を確認することで、気滞のレベルを確認することができます。
また、比較的新しい気滞であれば、督脈上に圧痛が多く出ます。
この気滞が長期化して起こるのが、
3.肝鬱気滞による肩こりです。
イライラや焦ることで増悪しますが、緊張している間は自覚しづらく、緊張から解放されると自覚しやすい傾向にあります。
上に突き上げるような症状が随伴していると、
4.肝気逆、肝火上炎による肩こりが疑われます。
のぼせやすくなったり、のぼせると肩こりが悪化します。
さらに、目の充血、頭痛、眩暈を伴うことがあります。
また、胃気の上逆も起こっていると、吐き気も伴うことがあります。
そして、肩上部のこりが筋ばり、肌肉にしなやかさがない肩こりは、
5.肝血虚による可能性があります。
そして、同じ時期から、他の部位の転筋が起こりやすくなっていたり、目がかすんだり、乾燥したりといった症状が出てきている可能性がある為、確認が必要となります。
患部の冷えと鈍重感、痺れる感覚、頭重や全身の重だるさを伴う肩こりといえば、
6.湿痰阻絡の可能性が高くなります。
湿度の高い天候や季節、飲食、飲酒の影響を受ける為、増悪因子として確認が必要となります。
また、痰が絡んだり、出ることもあり、患部はもっちりとして弾力のある場合が多いという特徴を持っています。
患部の固定性の刺痛、夜間に悪化、発症起点として打撲、捻挫といった外傷がある。
これらが揃うとやはり、
7.気滞血瘀が疑われます。
患部に紫暗色の細絡がみられることもあり、拒按で、硬結がきついことが特徴です。
肉体疲労によって悪化したり、常にこりがあって、少しの安静では回復しない。
虚の側面がみられると、
8.腎虚による肩こりが疑われます。
腎陽虚か腎陰虚なのか、あるいはどちらも含むものなのか、追加問診をして確認していくことが必要となります。
そして、湿熱や化火による内熱があると、津液が暗耗し、陰血の濡養不足が起きますが、
その場合の肩こりは、
9.邪熱傷津に分類されます。
初期は邪熱が傷津よりも勝っているので、熱実証の所見が目立ちます。
しかし、症状が長期化すると傷津が激しくなり、津液の虚損が勝ってきて、陰虚や血虚など虚証の所見が目立つようになってきます。
以上が、肩こりの弁証分類となります。
患部の感触、痛み方、随伴症状、増悪寛解因子から、証をある程度絞っていくことが出来ることがわかりますね。
前回もお話しましたが、「こり」は、その人が生きてきた過去の累積であるため、
上記の内容に加えて、七情、生活環境、社会環境などに伴う情緒変動の問題も忘れずに問診していくことが重要となります。
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『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
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