東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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動悸がする②

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は前回の続きで、心悸の弁証分類について、お話ししていきます。

 

前回のお話はこちら

 

 

 

5.心胆気虚

 

 

 

主に突然驚いたり、恐怖する刺激により生じます。

 

 

 

特徴としては、些細なことにも驚いたり恐怖して動悸し、眠りが浅く、多夢となります。

 

 

 

6.心血瘀阻

 

 

 

心気虚、心血虚によって心の運血機能が低下すると瘀血が形成され、心脈を阻塞することによって生じます。

 

 

 

この場合、心悸に加えて、刺すような心痛、胸悶感を伴います。

 

 

 

また、顔面や口唇は青紫色、四肢の冷え、舌質暗紫や瘀斑がみられます。

 

 

 

7.痰火擾心

 

 

 

肝鬱化火、六淫の内鬱化火、辛辣物の過食、温補薬の過服などにより、痰火が発生し、心を阻塞するために生じます。

 

 

 

この場合の動悸は、イライラしたり焦ると出やすく、

 

 

 

その他にも、胸悶、煩燥、不眠、口苦、口渇、喀痰といった症状がみられます。

 

 

 

8.水気凌心

 

 

 

この場合は2つのパターンがありまして、

 

 

 

パターンその1は、心陽虚に脾肺気虚が合わさって飲邪を生じることで引き起こされます。

 

 

 

この場合、心悸は動くと増悪する特徴があり、

 

 

 

その他に全身倦怠感、息切れ、頭のふらつき、眩暈、咳嗽、食欲低下、二便の異常、希薄な痰がみられます。

 

 

 

パターンその2は、心陽虚に腎陽虚が合わさり、下焦の寒湿が上泛して、心悸が引き起こされます。

 

 

 

心悸に加えて、全身の倦怠感、尿量減少、足腰の冷えと酸痛、浮腫がみられます。

 

 

 

9.心脾両虚

 

 

 

思慮過度、飲食不節などによって、心気虚、脾の運化不足により、気を心に運べず心気不足が起こり、引き起こされます。

 

 

 

この場合、運動により増悪しやすく、

 

 

 

健忘、食欲低下、倦怠無力感、自汗といった症状もみられます。

 

 

 

心悸についてのお話は以上です。

 

 

 

次回は「息切れ」について、お話ししていきたいと思います。

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

気温も高くなってきて、だいぶ過ごしやすくなってきましたね。

 

 

 

春になると風が強くなり、往診で自転車漕ぐ際に、大変な日が増えてきています。

 

 

 

東洋医学では、春の主気を「風」と位置付けています。

 

 

 

古代の人は、気候の変化を通して世界の気を読んでいきました。

 

 

 

気候の特徴を、「風・寒・暑・湿・燥・火」の6つに分けました。

 

 

 

これが六気です。

 

 

 

この六気は自然界にありふれた要素ではありますが、ある状態の人間にとっては病因となり得ると考えられています。

 

 

 

病因とは、発病因子とも言われ、生理機能を破壊して疾病を引き起こす様々な原因や条件の事を指します。

 

 

 

これから書いていく、「六淫」とは、この六気が病因を形成した時の名称で、「風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪」と称され、外感の発病因子とされています。

 

 

 

六気に人間が適応できている時は、疾病は生じないのですが、気候の変化が異常になって太過や不及が生じると発病因子に変化します。

 

 

 

この六淫に関して、一つずつ簡単ではありますが、書いていこうと思います。

 

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

 

 

 

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