東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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吐き気がする②

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は、前回の続きで、実際に吐いてしまう「嘔吐」についてお話していきたいと思います。

 

 

 

前回のお話はこちら!

吐き気がする

 

 

 

嘔吐は、外感、内傷どちらによっても引き起こされます。

 

 

 

まずは外感が病因となる場合の嘔吐の弁証分類について、お話していきたいと思います。

 

 

 

外感の場合は、外邪が胃を襲うことで嘔吐を引き起こします。

 

 

 

外邪の主な種類は、次の通りです。

 

 

 

1.風寒邪

 

 

 

突然嘔吐する特徴があります。

 

 

 

この場合は、悪寒、発熱、頭項強痛、無汗、脈浮(緊)といった風寒表証所見を伴います。

 

 

 

2.風熱邪

 

 

 

突然嘔吐する点では、風寒邪と同じです。

 

 

 

軽い症状の場合は悪心して吐きそうになる程度で済みますが、

 

 

 

重篤な場合は、悪心してすぐに吐いたり、飲食中に嘔吐する特徴があります。

 

 

 

この場合は、発熱、微悪風がみられた後に悪熱、咽の発赤や痛みといった風熱表証所見がみられます。

 

 

 

3.暑湿邪

 

 

 

ちょうど今のような時期、夏の蒸し暑いときに嘔吐を引き起こしやすい外邪が暑湿邪です。

 

 

 

突然嘔吐する点では、風寒邪、風熱邪と同じです。

 

 

 

軽い症状の場合は悪心して吐きそうになる程度で、重篤な場合は悪心してすぐに吐いたり、飲食中に嘔吐する特徴は、風熱邪と同じです。

 

 

 

この場合の特徴は、汗がよく出る、口渇がきついといった症状や発熱悪熱、心煩がみられます。

 

 

 

4.邪在膜原

 

 

 

膜原、募原といいますと、横隔膜のことを指しますが、

 

 

 

この場合、湿邪を感受して膜原で邪気が鬱滞して伏してしまうと、嘔吐が引き起こされます。

 

 

 

嘔吐に往来寒熱を伴い、舌苔が白厚で粉が積もったような所見がみられます。

 

 

 

長くなってしまいそうなので、内傷による嘔吐に関しては、次回のお楽しみに!

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで、慢性泄瀉の弁証分類のお話をしていきます。
 
 
 
前回までのお話はこちら!
 
 
 
4.肝脾不和
 
 
 
肝気が高ぶるような、精神的緊張、プレッシャー、焦り、怒りなどの状況が強く怒ったり、長期間持続することで、
 
 
 
肝の木気が、脾の土気を過剰に剋してしまい、病理に転じることで、脾胃の運化機能失調が起こり、泄瀉を発症します。
 
 
 
腹痛を伴い、この場合の泄瀉の誘因は怒る、緊張といった肝気の高ぶりです。
 
 
 
その他に、ゲップが多くみられる、
 
 
 
少食傾向、腹鳴して絞られるような腹痛、失気が多いといった症状がみられます。
 
 
 
5.瘀阻腸絡
 
 
 
腸に寒湿や湿熱が薀結して、気血が停滞し、それが長期化すると瘀血が発生します。
 
 
 
その瘀血が腸の気血のめぐりを邪魔することで、泄瀉を引き起こします。
 
 
 
固定性で刺すような腹痛を伴い、拒按といった瘀血の特徴がみられ、
 
 
 
下痢後も緩解せず、口乾あるも多く飲まないといった症状がみられます。
 
 
 
6.水飲留腸
 
 
 
普段から水分摂取が過剰であり、水湿が腸内で停留することで、水飲邪となり、気機が阻害されて泄瀉を生じます。
 
 
 
腸鳴がひどく、水様下痢や泡沫状の便が出る特徴があります。
 
 
 
その他に消痩、腹脹、尿少、さらさらの涎や水状のものを吐くといった症状を伴います。
 
 
 
慢性の泄瀉についてのお話は以上です。
 
 
 
 
本日でしばらくお話ししてきた、お通じの異常シリーズは終わりになります。
 
 
 
次回はからは「吐き気がする」ことについて、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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