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こんばんは!樫部です。
本日は「体重の増減がある」ことについて、お話ししていきたいと思います。
体型が一般の人より太っていることを肥胖(ひはん)といい、
頭暈、懶言、無力感、息切れを伴うことが多いとされています。
筋肉が痩せて体重が異常に減少することを消痩、または、るい痩といいます。
体重が増減したという情報があった場合、どのくらいの期間でどのくらい増減したのか、
増減した結果の体重が身長に対して、少なすぎるのか、多すぎるのか、
そして、倦怠感は出ているかなど、どのような病理が派生してきているかを問診にて確認していきます。
まずは、肥胖の弁証分類についてです。
弁証分類は主に2つあり、病因はどちらも内傷に分類されます。
1.痰湿内蘊
暴飲暴食、長期にわたる食欲亢進、甘味や脂物の嗜好により、脾の運化が失調し、湿痰を生じることで、肌肉に流注して生じます。
摂食量が多い、甘味・脂物の嗜好といった食事状況がみられ、
胸や腹が痞えて苦しい、平素から痰が多い、身重、暑がるといった症状がみられます。
舌質は胖、舌苔は厚膩などがみられます。
2.気虚
疲労、飲酒不節などにより脾気が虚して生じます。
見た目は肥満しているが、実際には元気が虚しているのが気虚による肥胖の特徴です。
息切れ、懶言、自汗、寒がる、顔面の浮腫、元気がなく横になりたがるといった症状がみられます。
この場合の舌質は淡、舌苔は白がみられることが多いです。
肥胖についてのお話しは以上です。
消痩の弁証分類については、長くなってしまいそうなので、次回のお楽しみということで!
つづく
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
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こんばんは!樫部です。
本日は「精力減退」について、お話しきていきたいと思います。
東洋医学的に男性の勃起不全のことを「陽痿」といいます。
性的な満足に対する欲求不足のことを「性欲淡漠」といいます。
性欲自体があっても陽痿である場合や、性欲も全くなく陽痿になっている場合、あるとき急に陽痿になる場合など、様々なケースがあります。
陽痿の弁証分類は主に4つあり、病因は全て内傷に分類されます。
1.腎陽虚
性欲過度による房室不節、先天不足の虚弱体質者の性交、少年期の手淫過多などにより腎気を消耗したために陽痿を生じます。
その他に、陰部の冷え、腰膝無力、耳鳴、脱毛、歯の動揺、寒がる、四肢の冷え、るい痩、息切れ、無力感、眩暈、頭暈といった症状を伴います。
2.心脾両虚
心配事、思慮過度により心脾が傷害され、脾気、心血が消耗し、後天の化源が不足したために腎気が充足せず、腎陽が不足して陽痿が生じます。
この場合は、動悸、息切れ、自汗、顔色萎黄、るい痩、元気が無い、眠りが浅い、多夢を伴います。
3.驚恐傷腎
驚きや恐れにより腎気や腎精を消耗して陽痿を生じます。
平常時は勃起するものの、性交の段階になると焦燥・不安のために陽痿、ビクビクして不安、元気がない、眠りが浅い、多夢がみられます。
4.湿熱下注
肥満して内湿の盛んな者が脂物の多食や飲酒を嗜好して湿熱を生じ、それが陽明脾胃に停滞すると、湿熱が下焦に流注して陽痿を生じます。
この場合、陰部が湿潤して、痒みや痛みを伴い、尿が濃く少ない特徴があります。
陽痿についてのお話は以上です。
次回は「体重の増減がある」ことについて、お話ししていきたいと思います。
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
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