東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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鍼灸のエビデンスについて

 

 

 

 

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こんばんは 謝敷です^^

 

 

これまでEBMとは何かを見て参りました。

 

それも一重に鍼灸のエビデンスをご紹介するため…笑

 

 

 

私が大学院に進学するきっかけにもなった“鍼灸はエビデンスに乏しい”という現状ですが、

鍼「acupuncture」をキーワードに論文を検索すると、

1827年から2023年(9月16日時点)までの間の42,530件が表示されます(論文検索サイトPubmed)。

 

 

 

 

 

 

 

 

(ちなみに1827年の文献は、米国の医師が慢性下痢の症例報告の中で、

リウマチの痛みに対し、鍼を刺すことで痛みが緩解することがあったことを記載していました!)

 

 

 

米国のニクソン大統領が中国を訪問し、

鍼麻酔への注目が高まった1970年頃から論文数が増え始めているのが興味深いですね。

 

 

 

1980年代は、鍼麻酔から派生して、動物を対象に、

なぜ鍼は痛みを抑えることができるのか(鎮痛機序)を中心に研究が行われていました。

 

 

 

しかし、鍼灸は効果の評価が難しいことや

患者さんによって治療方法が異なること(疾患によって同じツボを使用しない)等により、

いわゆる信頼度の高いといわれるエビデンスを作ることには課題があり、

症例報告と言って、治療経過の記録が主なエビデンスとなっていました。

 

 

 

2000年以降、鍼灸にも例外でなくEBMの波が押し寄せ、

臨床研究(ヒトを対象とした鍼灸効果の検証)が徐々に増えていきます。

 

 

 

そして現在、約4万件ほどある論文の中から、こちらのブログでは、

EBMの歩み2(こちら)でご紹介したGRADEシステムを活用している

Cochrane やUpToDateで検討されている鍼灸治療や

日本のガイドラインに鍼灸の活用が示されている疾患についてのエビデンスを紹介させて頂こうと思います。

 

 

 

Cochranとは英国に本部をおく国際的な非営利団体で、

コクラン・レビューとして、多くのシステマティック・レビューを作成し、

エビデンスの質の高さが評価されています。Cochranサイトは→こちら

 

 

 

UpToDateは米国に本部をおく情報サービス事業会社が提供する情報で、

専門医が診断、治療、予防、予後等について、エビデンスに基づいた臨床情報を執筆し、

信頼性の高い臨床情報源として評価されています。UpToDateサイトは→こちら

 

 

 

では早速次回は、これらの情報源を元に、

国民生活調査で男性では1位、女性では2位の有訴者率を誇る

「腰痛」についての鍼灸エビデンスをご紹介いたします!!

 

 

 

<参考資料>

・寺澤佳洋 編著.鍼灸のことがきになったらまず読む本. 中外医学社, 2022.

・川喜多健司, 矢野忠 編著.鍼灸臨床最新科学. 医歯薬出版株式会社, 2014

・Elliotson J. On the Use of the Sulphate of Copper in Chronic Diarrhœa. To which are added some Observations on the Use of Acupuncture in Rheumatism. Med Chir Trans. 1827;13(Pt 2):451-68.

・Cochrane https://www.cochrane.org/about-us

・UpToDate  https://www.wolterskluwer.com/ja-jp/solutions/uptodate

・厚生労働省eJIM https://www.ejim.ncgg.go.jp/doc/index_cochrane.html

・日本病院ライブラリー協会 https://jhla.jp/katudo/rinsho-kyu/rinshosienjigyo/update/

 

 

 

 

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口中生瘡(こうちゅうせいそう)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「口中生瘡」の続きで、「中気不足の口中生瘡」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
前回までのお話はこちら!
 
 
 
陰虚火旺の口中生瘡と同様で、虚証に属し、心身の疲労により口中生瘡を繰り返す特徴を持ちます。
 
 
 
この場合、中気不足は気虚によるものです。
 
 
 
労倦、久病などにより脾胃の気(中気)が虚したり、口中生瘡が長期間持続することにやり気陰が消耗することで、脾胃が虚し、陰火を引き起こして発生します。
 
 
 
特徴は、口中生瘡の表面は淡色で、発赤、腫脹がなく疼痛は軽度であり、単発したり数個程度と数は少ないものの、広範囲に広がりなかなか治癒しないことです。
 
 
 
この他にも、食欲不振、軟便、元気が無い、、倦怠無力感、息切れ、懶言、舌質淡で舌辺に歯痕、舌苔白、脈細弱などの脾胃気虚の症候をともないます。
 
 
 
治法は、補気健脾を用います。
 
 
 
陰虚火旺の口中生瘡との鑑別は、患部の色、舌質、舌苔などをもとに行っていきます。
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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