東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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溢血⑤

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

あっという間に、中旬になってしまいましたね。

 

 

 

そろそろ令和三年の四分の一が終了しようとしています。

 

 

 

実に早すぎますね。

 

 

 

それでは、前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

今回は、腎と血の関わりに関して、簡単に書いていこうと思います。

 

 

 

腎は、精気を貯蔵しており、その精気を腎精と呼びます。

 

 

 

腎精は、先天の精と後天の精から構成されています。

 

 

 

先天の精は、元陰、真陰、命門の陰とも呼ばれ、父母から受け継ぎ形成され、陰液の根本で、先天的な体質の強弱を決定します。

 

 

 

先天の精は、後天の精の補充が必要になり、後天の精が化生するには、先天の精の援助が必要であり、両者は相互資生・相互依存の関係にあります。

 

 

 

ちなみに、後天の精は、飲食物から脾胃で生成された、水穀の精微から化生した五臓六腑の精の余気により、腎中に絶え間なく補充され、後天的に受けるものです。

 

 

 

その腎精には色々な働きがあるのですが、血液の生成にも関わりがあります。

 

 

 

肝と腎の間には、『肝腎同源』という言葉があり、腎精と肝血の間には、『精血同源』と呼ばれる関係があります。

 

 

 

これは、腎精は肝を養い、腎精が肝血に転化することにより、血に変わるという考えです。

 

 

 

飲食物により水穀の精微を生成し、そこから血を産生するルートと、後天の精を補う事により、腎精の生成を促し、血を産生するルートが存在します。

 

 

 

また、腎は髄を生み、髄は骨を生み出します。

 

 

 

髄とは、腎精から生まれ、脳や骨の生成元となります。

 

 

 

腎精から生まれた髄は、血を生むこともできるので、腎精や髄の不足は血の不足にも繋がります。

 

 

 

続く

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『中医弁証学』著:兵頭明、 柯雪帆 (東洋学術出版)

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

2月もあっという間に下旬になってしまいましたね。

 

 

 

時間が経過するのは、早すぎて怖いですね。

 

 

 

それでは前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

以前にも書きましたが、腎間の動気は臍下で触知することができます。

 

 

 

その動気の打ち方は、寸口の打ち方と響きあうような感じで、速度も同じです。

 

 

 

その為、寸口の脈動は腎気の発動によって起こっていると理解ができます。

 

 

 

寸口は十二経が大会するところと考えられておりますが、十二経の根底をなすもの、すなわち生気の原、腎間の動気が存在するからこそ、寸口で脈動を触知することができます。

 

 

 

そもそも臍下とは、どういった場所と考えられているのでしょうか。

 

 

 

臍下丹田という言葉は、聞いたことがあると思います。

 

 

 

陽気の海・陰血の交わる所・人身の陰陽の根本・錬丹延齢の福田の場所と考えられています。

 

 

 

簡単に考えると下腹部なのですが、下腹部は子供を宿す所でもあり、人が産まれる時も、臍蒂のある場所ですね。

 

 

 

道教の人は、呼吸をして内丹を練り、健康で長生きする薬を、丹田に作ります。

 

 

 

臍は人身における左右上下の中心、四肢百骸の枢紐と考えられる場所で、生気の原とされています。

 

 

 

その為、守邪の神がいるこの場所は最も貴い為、神闕、中極、気海、陰交、石門、丹田と名付けられ、これらは元神の宮を意味します。

 

 

 

参考文献

『難経解説』  南京中医学院=編 戸川芳郎=監訳 浅川要・井垣清明・石田秀実・勝田正泰・砂岡和子・兵頭明=訳 (東洋学術出版)

『難経の研究』 本間祥白=著 井上理恵=校閲 (医道の日本社)

『難経鉄鑑』 伴尚志=訳 広岡蘇仙=著 (たにぐち書店)

『ハイブリット難経』 割石務文=著 (六然社)

『基礎中医学』 神戸中医学研究会=編著 (燎原)

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 小金井信弘=著(東洋学術出版) 

 

 

 

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