東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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風邪には葛根湯!?(その5)

こんばんは、森岡です(^_^)

これまでのお話・・・

風邪には葛根湯!?(その1)

風邪には葛根湯!?(その2)

風邪には葛根湯!?(その3)

風邪には葛根湯!?(その4)

続き行きます!!

今日は「宣肺平喘」です。

麻黄湯タイプの風邪は”喘”と言い、

咳が出たり呼吸が乱れたりすることにより呼吸困難となることがあります。

呼吸に主に関わっているのは肺の臓です。

肺の臓については院長ブログ 「肺」って何ですか?(その1~12) 参照

また肺の臓は”表”と非常に関係が深いです。

風邪・寒邪がまず人体を侵襲するとき、この”表”から侵していくという話は前回しました。

ですから、肺の臓の働きが悪くなります。

そこで、

肺の臓の気をめぐらせて、呼吸困難を落ち着かせましょう

というのが「宣肺平喘」の意味です。

また、麻黄湯は

”治喘の聖薬”

ともいわれ、この喘を治すのに非常に効果が高いと言われていたりもします。

まとめると、麻黄湯は


発汗により”表”にいる風邪・寒邪を駆逐し、

肺の臓の気をめぐらせることにより、”表”の状態をイイ感じに調える。

ということになります。

逆に考えると、2のような”汗がジワジワ出る”タイプの風邪を引いたときに麻黄湯を服用すれば、

さらに発汗がきつくなり悪化するということです。

漢方の聖典である「傷寒論」にも、この辺の使い分けに関しては非常に細かく記してあり、誤った治療は生命にかかわるとして、戒めております。

ではでは、2の寒気はあまり強くないが、汗がジワジワ出るパターンの風邪はどのような方剤となるのでしょうか?

次回に続く。

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風邪には葛根湯!?(その4)

こんばんは、森岡です(^_^)

これまでのお話・・・

風邪には葛根湯!?(その1)

風邪には葛根湯!?(その2)

風邪には葛根湯!?(その3)

続き行きます!!

今回は「麻黄湯」の効能についてです。

麻黄湯を服用するとどのような効果があるのでしょうか。

効能を調べると・・・


「発散風寒(はっさんふうかん)」

「発汗解表(はっかんかいひょう)」

「宣肺平喘(せんはいへいぜん)」

う~ん、何やら難しい四字熟語の羅列・・・(苦笑)

中医学を勉強し始めの頃は、この漢字に拒絶反応を示す人も多いんですよね・・・。

でも意味的には意外とそのまんまなんですよ~。

まず「発散風寒」

麻黄湯タイプの風邪は、外邪における

”風邪”
”寒邪”

が身体を侵襲することにより発症します。

特に中心は寒邪です。

風邪・寒邪については院長ブログ カテゴリ 「邪気」について  参照

「発散風寒」は、

この寒邪と風邪を発散させて排除しちゃいましょうよということです。

ね、簡単ですよね(笑)

これにより特徴の一つである”強い悪寒”が軽減されます。

ではどのように発散させるかということですが、

次の「発汗解表」を考えてみましょう。

この寒邪と風邪は、まず体の”表”といわれる非常に浅いところから侵襲していきます。

そこで悪さをしているこの二つの邪を、

発汗することによりふっ飛ばしちゃいましょうというのが

「発汗解表」の意味です。

邪によって塞がってしまっている”表”を発汗によって解くわけです。

風邪を引いて熱があり、寒気が強かったけど、

運動をして汗をかいたら、一気に寒気がなくなり熱が引いたという話はよく聞きます。

これはまさに「発汗解表」をしたということです。

そして最後の「宣肺平喘」ですが、これは次回にします。

次回に続く。

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