東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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秋の養生②

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

容平とは、「容」は盛んに受けるという意味で、「平」は平定を意味します。

 

 

 

自然界の各種植物は秋に至り、花が咲いたものが実を結び、平らかに定まるので、秋の三カ月を「容平」と言います。

 

 

 

夏は発散の季節で、発汗させることにより、陽気を外に逃がしていましたが、秋は陽気を収斂させる季節です。

 

 

 

その為、激しい運動などは避けて、おとなしく過ごすことが必要です。

 

 

 

夏の暑邪により、大量に発汗することで、少なからず気虚や血虚、陰虚を発生させてしまいます。

 

 

 

また、夏は気温が高い為、どうしても冷たい物を食べ過ぎたり、飲み過ぎたりする傾向にあります。

 

 

 

夏の時期にその様な食生活を送っていると、胃腸の働きが低下してしまい、発汗により気血を消耗しているところに、余計に気血の生成が低下します。

 

 

 

暑さが和らぐ仲秋以降は、気虚、陰虚を大いに回復させる時期になります。

 

 

 

秋の主気は燥邪です。

 

 

 

燥邪の影響を一番受けやすいのは肺の臓になります。

 

 

 

秋に体調を回復させておかないと、更に気温が下がった時に気虚が残っていると、体の抵抗力が低下してしまっている為、風邪を引きやすくなります。

 

 

 

気温が上昇し発汗した際などは、こまめに着替え汗を拭いて、涼燥邪や寒邪が侵入しないようにすることが大事です。

 

 

 

そのまま冬を迎えると、気温が一層低下する為、風邪を引きやすくなる要因になってしまいます。

 

 

 

夏の生活状況が乱れれば、秋に影響しますし、秋の生活状況が乱れれば、冬に影響します。

 

 

 

冬も春も同様です。

 

 

 

何千年も前にこの様な考え方の元、人の体を診ていたのは、本当にすごいなぁと驚きますね。

 

 

 

参考文献

現代語訳 黄帝内経素問 上巻 南京中医学院編 石田秀実監訳 (東洋学術出版)

意釈黄帝内經素問 小曽戸丈夫+浜田善利共著 (築地出版)

初めて読む人のための素問ハンドブック 池田政一 (医道の日本社)

 

 

 

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疫癘

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こんばんは 浅田です

 

 

 

日本でも毎日新型コロナウイルスの感染者が増えています。

 

 

 

外出を自粛しても感染者は増える一方で、コロナの伝染力の強さを思い知らされます。

 

 

 

東洋医学では、非常に強い伝染性を持った病の総称を疫癘(えきれい)といいます。

 

 

 

今日からはこの疫癘の特徴について書いていきます。

 

 

 

1、疫癘は種類が多い

 

 

 

今回流行している新型コロナウイルスをはじめ、エボラ出血熱、デング熱、コレラ、SARSなども疫癘に相当します。

 

 

 

疫癘を引き起こす邪気は、季節や天候の変化に関係がなく、強烈な伝染性を持った邪気であり、疫気疫邪などと呼ばれます。

 

 

 

発病の仕方が急激で重く、病状も多彩に変化して伝変が早いので、戻気疫毒などとも言われます。

 

 

 

一般的な六淫の気、六淫の外邪(風邪、寒邪、暑邪、湿邪、火邪、燥邪)とは異なることから、異気とも言われます。

 

 

 

一年の四季を通じていつでも見られ、その時流行する邪気によって種類が異なり、風邪や暑邪を中心とするパターンや、湿邪や燥邪を兼ねるパターンなど、それぞれの特徴を持った多様な疫癘があります。

 

 

 

定期的に疫癘が起こるわけではなく、多様な顔を持っているという点で、普通の病に比べて対応し難い病であるということが言えます。

 

 

 

このように、疫癘の邪は様々な特徴を持っているので、歴史的にいろいろな呼ばれ方をしてきているのです。

 

 

 

続く

 

 

 

参考文献

『北辰会方式理論篇』

『中医病因病機学』

『現代語訳黄帝内経素問』

『ほくと第41号』

『ほくと第43号』

 

 

 

 

 

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