東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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冬の養生

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

明日からとうとう12月ですね。

 

 

 

今年も残りあとわずか。

 

 

 

体調管理を十分に行いつつ、頑張っていきましょう。

 

 

 

立冬を過ぎ、だいぶ時間が経過してしまいましたが、今回は冬の養生について書いていこうと思います。

 

 

 

冬は気温が低下し、湿度も低下し、乾燥が強くなるため、寒邪と燥邪が強くなってくる時期です。

 

 

 

日本海側の雪が多い地域では、寒湿邪が中心になってきますが、地域によっては乾燥が強い地域もあります。

 

 

 

気温が上昇する小春日和・冬日和後の寒邪には注意が必要です。

 

 

 

急に気温が上昇する場合、風邪が強くなると考えられています。

 

 

 

その風邪の開泄性により、腠理が開きやすくなることで、風寒邪が入りやすい環境になります。

 

 

 

その為、夜間に気温が低下した際には、衣服などでの体温調整が重要になってきます。

 

 

 

日中と夜間の気温差が激しい時は特に注意が必要ですね。

 

 

 

大寒頃には、インフルエンザが流行します。

 

 

 

風寒邪により発症することが多いので、普段から体調の管理に気を付けることはもちろんの事、気温上昇後の寒邪には、十分に注意が必要です。

 

 

 

春に向けては、内熱や陰虚のある方は、温病に罹りやすいので、正気を損なわないように、清熱滋陰しておきましょう。

 

 

 

春になると、肝気が盛んになるため、心肝や心胃に実熱がある方は、冬のうちに清熱しておくことで精神疾患を予防することができます。

 

 

 

脾弱による鬱傾向にある方は、脾を補う治療をしておくことが良いと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

参考文献

『内経気象学入門』 橋本浩一 (緑書房)

 
 
 
 

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手足の痛み

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は、手足に起こる様々な症状についてお話ししていきたいと思います。

 

 

 

手足に感じる異常は、本当に様々で、例えば、痛み、だるさ、ほてり、しびれ、震え、引きつり、こわばりがあります。

 

 

 

一般的に、四肢の問題は、「四肢を主る脾の問題」であるとされています。

 

 

 

まずは、「手足の痛み」のお話です。

 

 

 

上肢、下肢、または上下肢の筋肉、関節、軟部組織などの疼痛を、四肢疼痛といいます。

 

 

 

痛みが起こる理由は、主に2つで、

 

 

 

1.気の流れが阻害されている

 

 

2.気血の濡養が低下している

 

 

 

これらが手足において起こることで、痛みが発生します。

 

 

 

病因が外邪の場合は、風邪、寒邪、湿邪といった外邪が侵襲し、経絡を阻害して四肢に疼痛を生じます。

 

 

 

これは、前回お話した、痹証といえます。

 

前回のお話はこちら

 

 

 

問診を進めていって、外邪の関与が疑われる発症状況だった場合は、風邪症状があったかどうか、スターティングペインの有無も確認していきます。

 

 

 

病因が内傷であった場合はどうでしょうか?

 

 

 

弁証分類は主に4つあり、2グループに分けることが出来ます。

 

 

 

まずは、「気の流れが阻害されて」手足の痛みが起こるグループについてです。

 

 

1.湿熱阻絡

 

 

 

湿熱邪が侵襲したり、湿が旺盛な状況に熱邪の侵襲を受けたり、湿邪が慢性化して熱化するなど、湿熱が停滞してしまうと、経絡の流れを邪魔して痛みを引き起こします。

 

 

 

この場合は、四肢に痛みに加えて、だるさの訴えが加わることが多くなります。

 

 

 

湿が関与するという事で、湿気が旺盛になる雨天時や梅雨時期に痛みが変化しないか、

 

 

 

体内に湿を生じさせやすい、お酒、炭水化物や脂質、甘味を摂るとどのように痛みが悪化しないか確認していきます。

 

 

2.気滞血瘀

 

 

 

気の流れの鬱滞が持続すると、瘀血が生じます。

 

 

 

この瘀血によって経脈が阻害されて、循環障害をさらに悪化させて四肢の痛みを引き起こします。

 

 

 

特徴は、瘀血所見です。

 

 

 

固定性の刺痛がないか、肌膚甲錯、夜間痛が出ていないかの確認をし、弁別していきます。

 

 

 

次に、「気血の濡養が低下して」手足の痛みが起こるグループについてです。

 

 

 

1.肝腎両虚

 

 

 

肝腎ともに虚してしまうと、筋と骨の栄養が十分に出来なくなります。

 

 

 

だるい痛みに加えて、筋肉、関節が弛緩または拘縮し、腰膝がだるくて力が入らない感覚になる症状も出てきます。

 

 

 

2.気血両虚

 

 

 

気虚が進んで血虚が生じてくると、経脈を滋養出来ず、四肢の痛みが生じます。

 

 

 

筋肉がやせてきていたり、倦怠感があるなど、気虚、血虚所見の有無と、程度を問診で確認していきます。

 

 

 

四肢の痛みについては、以上です!

 

 

 

痛みが出た場合は、気血の流れが阻害されていないか、気血の濡養が低下していないか、

 

 

 

そして、何によってそれらが引き起こされているのか、痛みの他に随伴症状はあるかを確認していくことで、弁証分類が可能となります。

 

 

 

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つづく

 

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

 

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