東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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嘔吐(おうと)とは②

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「外邪犯胃の嘔吐」について、お話をしていきたいと思います。
 
 
 
外邪に風寒と暑湿の違いがあり、表寒実証と表熱実証を呈します。
 
 
 
外感風寒では、『傷寒論・弁太陽病脈証並治』に「あるいはすでに発熱し、あるいはいまだ発熱せず、必ず悪寒し、体痛み、嘔逆し、脈は陰陽ともに緊」と述べられていますが、寒邪が肌表を外束して衛陽が発越できず、気が外越できずに上壅して生じます。
 
 
 
『傷寒貫珠集』に「胃気は寒得ればすなわち逆す」といった記載がある通りです。
 
 
 
この場合、悪寒、発熱、頭痛、身体痛、脈浮緊、舌苔白などの表寒の症候をともなうことが特徴となります。
 
 
 
治法は、辛温解表を用います。
 
 
 
暑湿では、発熱、微悪風寒という傷衛の症状とともに、悪心、嘔吐、腹部のつかえ、食欲不振、肢体が重だるい、口中が粘る、泥状便、舌苔白膩あるいは黄、脈浮数などの湿困脾土の症候がみられることが特徴です。
 
 
 
治法は、疏散表邪、芳香和中、化湿を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 

 

 

今週は、気温がグッと下がり、突然雨が降ってきたりしたと思えば、また30℃越えの気温になったりと不安定なお天気でしたね。
寒暖差が大きくなってきているので、服装を調節して体温調節をしっかりしていきたいです。

 

 

 

 

 

それでは今日も先週に引き続き、少陰病についてです。

 

 

 

 

少陰病の経過をみていきます。

 

 

 

 

 

 

少陰病にかかったばかりのときには、邪正抗争により少陰の気が損なわれ、「吐せんと欲して吐せず、心煩する」という症状が見られます。

 

 

 

 

 

 

そして陽気が寒邪に抑圧されると陰気が主に作用するため、少陰病の提綱証の「但だ、寝ねんと欲す」の状態になります。

 

 

 

 

 

 

この少陰病の主証が現れた場合は、急温の治法を用います。

 

 

 

 

 

治療せずにいると邪はどんどん深く入り、正気が衰退していくため危険です。

 

 

 

 

治法は急温し、腎陽を回復させる目的で、四逆湯を用います。

 

 

 

腎は水を、心は火を主っています。

少陰心と腎の機能低下により、下の腎水は温養されず下痢となり、上の心火は滋潤されず口渇がみられます。

 

 

 

 

 

次回へ続きます。

 

 

 

 

 

 

参考文献

『中国傷寒論解説』 著者:劉 渡舟

『傷寒論を読もう』 編著:髙山 宏世

『基礎中医学』 編者:神戸中医学研究所

『中医病因病機学論』 主編:宋 鷺冰

『中医弁証論』    編著:柯 雪 帆

『中医基本用語辞典』監修:高金亮 主編:劉桂平、 孟静岩

 

 

 

 

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