東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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六淫の外邪⑧

 

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

・暑の性質は昇散であり、津液や気を消耗しやすい

 

 

 

暑は陽熱の邪で、開泄性という特性を持っているので、人体を犯すことにより、腠理が開き、汗が出てしまいます。

 

 

 

汗の成分は津液で、その津液を陽気が外に発散させることで発汗が生じます。

 

 

 

気温が高くなることで身体の中の熱が強くなり、それを排泄しようとして、汗を出すことにより、発汗させるという事ですね。

 

 

 

腠理を閉じてしまう、寒邪とは全く逆の性質になります。

 

 

 

発汗にも色々種類があり、それに伴い、原因が違ってきます。

 

 

 

また、暑邪に限らず、発汗多量だった場合、気虚や陰虚、血虚などの症状が出ていないかを、確認する必要がありますね。

 

 

 

大量に発汗するという事は、津液不足を招く可能性があり、悪化すると、津液は営血より化生される為、血にも影響を与え、血虚の症状を招く可能性もあります。

 

 

 

傷暑の方には、必然的に、多汗、発熱、心煩、口喝、気短、四肢無力、小便減少して赤いなどの症状が出てきます。

 

 

 

暑は火邪で、心は火臓の為、心包経に影響を与えることが多く、清竅を閉塞させ、身体の中の熱が強くなりやがて火と化し、風を発生させ、意識障害やけいれんなどの症状が現れます。

 

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『内経気象学入門』 著:橋本浩一 (緑書房) 

『中医弁証学』著:兵頭明、 柯雪帆 (東洋学術出版)

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

 

 

 

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こんばんは。齋藤です。
 
 
 
 
それでは、前回の続きです。
 
 
 
 
前回の話はコチラ
 
 
 
 
 
では、寒邪にどのような特徴があるのかを書いていこうと思います。 
 
 
 
 
 
寒は陰邪で、陽気を傷りやすい
 
 
 
 
 
寒邪は陰邪です。
 
 
 
 
寒邪により、身体が冷え、人体の陽気を凝滞させ損傷しやすくなります。
 
 
 
 
陽気が損傷されることにより、身体を温める機能(温煦作用)や、津液(体液)を汗や尿に変えたりする一連の物質転化する機能(気化作用)が低下してしまうため、身体が温まらないという症状が現れます。
 
 
 
 
寒邪は、人間の一番表層にある、肌表に侵襲します。
 
 
 
 
肌表は、簡単にいうと、西洋医学でいう、汗腺、皮脂腺を含めた皮膚の表層になります。
 
 
 
 
人間の表層である肌表には、身体を防衛してくれる気である、衛気が流れている為、寒邪に侵襲されるとその流れが鬱滞してしまいます。
 
 
 
 
皆さん、寒いと縮こまりますよね。
 
 
 
 
その様な感じで、気の流れも縮こまり、流れが悪くなり、温煦作用が低下し、皮毛が温煦されなくなり、悪寒などが発生し、風寒邪と正気が戦うことにより、次第に発熱を生じてきます。
 
 
 
 
また、胃腸に寒邪が影響すると、胃腸を温める機能が低下して、腹痛、下痢、四肢が冷えるなどの症状が現れます。
 
 
 
 
風邪は陽邪なので上部を襲い、寒邪は陰邪なので下部を襲います。
 
 
 
 
単純に寒邪のみに襲われた場合は、腰腿痛など下半身の症状を発症させます。
 
 
 
 
その為、寒邪のみでは、外感表証の様な、風邪症状が起きにくいと考えられています。
 
 
 
 
外感表証となるためには、風邪により腠理が開いた状態で寒邪に襲われていることなどが条件となります。
 

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『内経気象学入門』 著:橋本浩一 (緑書房) 

 

 

 

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