東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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六淫の外邪⑯

 

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

ジメジメジメジメした日が続きますね。

 

 

 

気温も上下動していて、衣服の調整も難しい日が多いですね。

 

 

 

冷房を使用しているところが増えてきていますので、風邪をひかないように、注意してください。

 

 

    

これまでのブログはこちらです。

六淫の外邪

六淫の外邪②

六淫の外邪③

六淫の外邪④

六淫の外邪⑤

六淫の外邪⑥

六淫の外邪⑦

六淫の外邪⑧

六淫の外邪⑨

六淫の外邪⑩

六淫の外邪⑪

六淫の外邪⑫ 

六淫の外邪⑬ 

六淫の外邪⑭ 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

・湿性は下向する

 

 

 

湿と水は同類である為、性質も同じです。

 

 

 

火は陽邪なので上に昇り、水は陰邪なので下に降りていきます。

 

 

 

重濁性があり、下に集まりやすいので、湿邪を原因とする病も、下半身に現れることが多いです。

 

 

 

一番想像しやすいのが、浮腫ではないでしょうか。

 

 

 

その他にも帯下、小水、排便の異常などが発生しやすいです。

 

 

 

・湿は脾と相応する

 

 

 

脾は太陰湿土の為、湿邪の影響を受けやすいです。

 

 

 

また、「脾は湿を悪む」ことから、湿邪は脾の働きである、消化吸収機能を低下させ、胃腸に余分な水分(湿邪)が内生することになります。

 

 

 

その為、脾に湿邪が内生することになり、外の湿邪の影響を受けやすくなります。

 

 

 

湿邪単体で体に影響を与えることもあれば、寒邪、火邪、暑邪など、他の外邪と合わさり、体に影響を与える事もあります。

 

 

 

その可能性も含め、体調の変化のあった季節、環境、具体的な体調の変化、もともとの体質など、色々な状況を考慮したうえで、検討すると良いと思います。

 

 

   

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『内経気象学入門』 著:橋本浩一 (緑書房) 

『中医弁証学』著:兵頭明、 柯雪帆 (東洋学術出版)

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

 

 

 

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食欲がない②

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きのお話、食欲不振の弁証分類についてお話ししていきたいと思います。
 
 
 
前回までのお話はこちら!
 
 
 
5.脾胃虚寒(脾胃陽虚)
 
 
 
体質素因として、脾胃が弱く、中焦の陽気が伸びやかに上手くめぐりにくい体質の人が、
 
 
 
生ものや冷たいものを飲食し過ぎたり、寒涼剤を多用し過ぎたりする等、不適切な養生を続けることで脾胃の陽虚に至り、発症します。
 
 
 
この分類は、もともとベースに脾胃気虚があり、進展したものです。
 
 
 
空腹感を全く感じない、飲食しても美味しく感じないといった訴えがみられます。
 
 
 
食後には、脘腹脹悶、脘腹痞満、嘔悪感がしたり、脘腹隠痛がみられます。
 
 
 
増悪因子は腹部の冷えで、逆に温めたり、按圧すると痛みが緩解する特徴があります。
 
 
 
お通じは不消化便、軟便、水様便がみられます。
 
 
 
気虚や陽虚が著しいと、排便後に倦怠感がきつくなったり、四肢厥冷が増悪します。
 
 
 
6.脾腎陽虚
 
 
 
脾胃気虚が進展したもので、加齢や脾胃気虚、寒涼剤の多用により、陽気を損傷し、
 
 
 
脾腎の気虚を起こし、徐々に陽気も損傷した場合にみられます。
 
 
 
病呈が長いことが特徴で、全身倦怠感がみられ、腎の弱りを思わせる腰膝酸軟がみられます。
 
 
 
腹中が冷えて痛み、温めると緩和する特徴があります。
 
 
 
その他にも、不消化下痢、五更泄瀉、四肢厥冷、浮腫、お小水の出の悪さ、夜間尿の増加がみられます。
 
 
 
7.傷食
 
 
 
飲食過多により、飲食したものが停滞することで発症します。
 
 
 
厭食、呑酸、腐臭のあるゲップがみられ、その他にも脘腹膨満、大便の臭いがきつくなる、または便秘がみられたりします。
 
 
 
8.邪在半表半裏
 
 
 
風寒邪の侵襲を受け、太陽病の段階で外邪を駆逐できず、少陽病に進展して発症します。
 
 
 
口苦、咽乾、眩暈、胸脇苦満、乾嘔、寒熱往来といった症状がみられます。
 
 
 
食欲不振については、以上です。
 
 
 
次回は「食後の眠気」について、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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