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こんばんは!樫部です。
本日は前回の続きで、手足のしびれについて、お話ししていきたいと思います。
前回までのお話はこちら!
皮膚の知覚が麻痺することを麻木といい、手足がしびれることを四肢麻木といいます。
また、皮膚の正常な感覚の欠如やしびれを肌膚麻木といい、麻痺のことを不仁といいます。
知覚が麻痺している不快な感覚を「しびれ」として訴える場合もあります。
問診では、まず始めに症状が
・左右どちら側で起こっているのか
・どの経絡上で起こっているのか
を確認し、見極めていきます。
四肢麻木の弁証分類は、主に6つあります。
まずは外感により四肢麻木が引き起こされる場合の分類です。
1.風中経絡
風邪や風寒邪が侵襲して、経脈が濡養されず気血不和となってしまい、四肢の麻木を発症します。
遊走性の麻木で軽度の口眼喎斜を伴っていた場合は、風邪中心、
固定性の疼痛、四肢の冷え、悪寒を随伴していた場合は、寒邪中心であることが分かります。
そして次の5つは、内傷により四肢麻木が引き起こされる場合の分類です。
2.気血両虚動風
過労などにより、気血が損耗してしまい、経絡の気が虚すことで風が生じて発症します。
この場合、四肢に力が入りづらかったり、気虚や血虚所見を伴います。
3.気滞血瘀
精神的ストレスがかかるなどの情志の問題や外傷、慢性的な疾患によって邪が経絡に侵襲して気滞血瘀が引き起こされますが、
そのことによって経絡の通りを阻害してしまい、濡養失調を引き起こして発症します。
麻木に軽度の痛みを伴い、痛み方に波がある場合は、気滞中心、
固定性かつ持続性の疼痛を伴い、他にも瘀血所見がみられれば、瘀血中心である可能性が高くなります。
4.肝陽化風
喜怒が激しいなど肝気が旺盛な状態では、化火生風して四肢の麻木を発症することがあります。
この場合、風による振戦を伴い、煩燥して怒りっぽくなるという特徴があります。
5.風痰阻絡
痰飲を長期間溜め込んでいると、内風を生じたり、外風をきっかけにして、
風痰に変化して経絡の気血の流れを阻害して発症します。
この場合も風が関与することで、振戦がみられますが、掻痒感や頭暈を伴うことが多いという特徴があります。
6.湿熱鬱阻
甘味、脂物、辛味、酒を摂りすぎてしまう等の飲食不節や多湿となるような天候の影響により、
身体に湿熱が溜め込まれてしまい、それが経絡を阻害して四肢の麻木を発症します。
灼重感を伴うことが特徴で、特に足に顕著にみられ、冷たいものに触れることで緩解します。
手足のしびれについては、以上です。
次回は、手足の震えについて、お話ししていきたいと思います。
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つづく
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
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こんばんは。齋藤です。
明日からとうとう12月ですね。
今年も残りあとわずか。
体調管理を十分に行いつつ、頑張っていきましょう。
立冬を過ぎ、だいぶ時間が経過してしまいましたが、今回は冬の養生について書いていこうと思います。
冬は気温が低下し、湿度も低下し、乾燥が強くなるため、寒邪と燥邪が強くなってくる時期です。
日本海側の雪が多い地域では、寒湿邪が中心になってきますが、地域によっては乾燥が強い地域もあります。
気温が上昇する小春日和・冬日和後の寒邪には注意が必要です。
急に気温が上昇する場合、風邪が強くなると考えられています。
その風邪の開泄性により、腠理が開きやすくなることで、風寒邪が入りやすい環境になります。
その為、夜間に気温が低下した際には、衣服などでの体温調整が重要になってきます。
日中と夜間の気温差が激しい時は特に注意が必要ですね。
大寒頃には、インフルエンザが流行します。
風寒邪により発症することが多いので、普段から体調の管理に気を付けることはもちろんの事、気温上昇後の寒邪には、十分に注意が必要です。
春に向けては、内熱や陰虚のある方は、温病に罹りやすいので、正気を損なわないように、清熱滋陰しておきましょう。
春になると、肝気が盛んになるため、心肝や心胃に実熱がある方は、冬のうちに清熱しておくことで精神疾患を予防することができます。
脾弱による鬱傾向にある方は、脾を補う治療をしておくことが良いと思います。
続く
参考文献
『内経気象学入門』 橋本浩一 (緑書房)
2013.09.12
2013.11.14
2016.07.20
2016.06.08
2012.02.10
2012.08.24
2016.07.02
2016.04.30
2016.09.13
2016.09.05
2024.09.22
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