東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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五味⑦

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回のお話はコチラ

 

 

 

素問の「五臓生成篇」には、以下のような記載もあります。

 

 

 

「是故多食鹹。則脉凝泣而変色。多食苦、則皮槁而毛抜。多食辛。則筋急而爪枯。多食酸。則肉胝䐢而脣掲。多食甘。則骨痛而髪落。此五味之所傷也。故心欲苦。肺欲辛。肝欲酸。脾欲甘。腎欲鹹。此五味之所合也。」

 

 

 

以下、訳になります。

 

 

 

鹹味を過食すると、血脈は凝滞して、色沢に変化が生じるようになる。

苦味を過食すると、皮膚が乾燥して、産毛が抜ける。

辛味を過食すると、筋脈がひきつって、爪が割れる。

酸味を過食すると、肌肉が厚くなり皺ができ、唇がめくれあがる。  

甘味を過食すると、関節が痛み、頭髪が抜ける。

これらは、五味を偏って食べたことによって受けるようになる傷害である。

心臓は苦みを好み、肺臓は辛味を好み、肝臓は酸味を好み、脾臓は甘味を好み、腎臓は鹹味を好む。

これらは五臓との間にぴったり合う、相性の良い関係があるからである。

 

 

 

例えば、肝の五味である、酸味を過食する事により、肝の臓の機能亢進が起きてします。

 

 

 

その事により、肝と相克関係にある脾の機能低下が発生し、木乗土の状態を引き起こしてしまい、脾の五主や五華である、肌肉が厚くなり皺ができ、唇がめくれあがってしまうと説明しています。

 

 

 

五味の各々が、特定の臓に対して親和性を持っており、この関係性において、飲食物の精微がそれぞれの臓の精気を作り出します。

 

 

 

その為、もしある一味だけを食べ続けるような事になると、臓気の偏勝を引き起こし、相克の関係が崩れ、疾病を生じる様になります。

 

 

 

人間、知らず知らずのうちに、甘い物を食べ過ぎていたり、酸味の物を過食する様になっていたりすることがあります。

 

 

 

そういった事が原因で、体に変化が起きることが十分ありますので、注意が必要ですね。

 

 

 

続く。

 

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 小金井 信宏 (東洋学術出版)

現代語訳 黄帝内経素問 上巻 南京中医学院編 石田秀実監訳 (東洋学術出版)

意釈黄帝内經素問 小曽戸丈夫+浜田善利共著 (築地出版)

 

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は前回の続きのお話をしていきたいと思います。

 

前回のお話はこちら

 

 

 

なぜ南部鉄器は、代々受け継がれ、現在も使い続けられているのでしょうか?

 

 

 

その理由の一つとしては、この道具を使って調理をすることで、栄養分を付加できるそうなんです。

 

 

 

鋳鉄類の鍋や鉄器を使って茶を沸かしたり、食物を煮ると、

 

 

 

純度の高い鉄器は加熱中に二価鉄イオンが放出され、調理された飲食物を通して鉄分を摂取出来るそうなんです。

 

 

 

日本の100歳になる高齢者が多く住む地域では、鉄器を使う習慣を持っていることが多く、長生きの秘訣の一つではないかと研究もされているそうで、

 

 

 

鉄器を使用している100歳前後の高齢者の多数が貧血症状を示していないという統計もあるとのことです。

 

 

 

鉄瓶で湯を沸かすと、鉄瓶が水中の塩化物イオンを吸収し、湯の中に鉄イオンを放出するという性質があります。

 

 

 

この現象により、口当たりがよく、さまざまな茶を淹れるのに適すようになるそうです。

 

 

 

また、鉄瓶で湯を沸かすと、ステンレス等のヤカンとは違い高温を保ちながら加熱できる為、水質を軟化させ、水を甘く、口当たりを豊かにして、お茶をさらにおいしくする効果があるそうです。

 

 

 

 

つづく

 

 

 

【参考文献】

 

『南部鉄器 (伝統的工芸品シリーズ)』 堀江 皓、理工学社

 

『創業明治41年 釜浅商店の「料理道具」案内』 熊澤 大介、PHP研究所

 

 

 

 

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