東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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溢血③

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

今週は、関東地方は気温が高い様ですね。

 

 

 

冬物をいつしまうか非常に難しい時期になってきましたね。

 

 

 

暑さ寒さも彼岸までというので、寒さもそろそろ落ち着いてほしいですね。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

続いて、血に関連する臓腑に関して、特に関わりの深い臓について、簡単ではありますが書いていこうと思います。

 

 

 

まずは、脾から。

 

 

 

脾は気血生化の源と考えられており、飲食物から得られる水穀精微の気を原料に、脾の運化作用によって営気と津液より血の前駆物質を生成し、脾の昇清作用により、心へ運びます。

 

 

 

また、脾には、血が脈の外に漏れない様にする、統血作用というものがあります。

 

 

 

正常な状態では、血は脈の中を流れ、外に漏れ出ることはありません。

 

 

 

これは脾気が血脈に作用し、血が外に漏れ出ない様にしているためだと考えられています。

 

 

 

飲食不節や、思慮過度などが原因で、脾の運化作用が低下し、気血の生成も減少し、脾気が弱ることにより統血作用が弱まり、血は脈道を離れて漏出してしまいます。

 

 

 

その為、皮下出血や、血便、血尿、女性の不正出血などの、出血が発生すると考えられています。

 

 

 

所謂、脾不統血という状態です。

 

 

 

脾が何かしらの原因により弱まれば、統血作用も弱まる可能性があるので、何が原因で出血をしているのかということをしっかりと弁別する必要があります。

 

 

 

続く

 

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

 

 

 

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溢血②

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

あっという間に3月ですね。

 

 

 

風が強い日が多くて、自転車が前に進みません!(笑)

 

 

 

それでは、前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

今回は東洋医学的に見た出血を説明する前に、簡単にではありますが、「血」について書いていこうと思います。

 

 

 

血は、脈中を循行して濡養に働く赤い液体で、人体の構成成分であり、生命活動を維持する基本物質です。

 

 

 

これは、東洋も西洋も同じですね。

 

 

 

働きとして、身体中に栄養と潤いを与え、精神活動を支える事が主な役割となっております。

 

 

 

血が全身を巡る事により、臓腑や器官が正常に働くことができます。

 

 

 

また、人間の精神や意識は血と深い関係がある為、血の状態は、精神活動や意識を支える上で、非常に重要な役割を持つことになります。

 

 

 

脈は血液(営血)が循行する管道であり、「血府」と呼ばれ、身体の外に出た血を「離経の血」または「死血」と呼びます。

 

 

 

打撲による内出血などは、離経の血に相当しますね。

 

 

 

血の基本的な原料は、営気と津液で、腎精と水穀の精微から化成されます。

 

 

 

飲食物が脾胃の運化を受け、水穀の精微に転化したのち、営気により脈中に滲注し、肺に上輸され清気と合するとともに、心火(心陽)の温煦を受けて、赤く変化し、血となります。

 

 

 

精と血は相互資生・相互転化の関係にあるので、「精血同源」とも言われ、腎陽の温煦により、腎精が血に転化し脈中に入ります。

 

 

 

原料である津液と営気を混ぜれば出来上がるのではなく、心火という陽気により少し煮詰めることにより、赤い血に変化するというところがポイントですね。

 

 

 

血は自分だけで運行することはできません。

 

 

 

脈の中を流れるには、気の推動作用が必要で、血が脈の外に漏れない様にするためには、気の固摂作用が必要です。

 

 

 

続く

 

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

 

 

 

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