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こんばんは。齋藤です。
あっという間に、中旬になってしまいましたね。
そろそろ令和三年の四分の一が終了しようとしています。
実に早すぎますね。
それでは、前回の続きです。
前回の話はコチラ。
今回は、腎と血の関わりに関して、簡単に書いていこうと思います。
腎は、精気を貯蔵しており、その精気を腎精と呼びます。
腎精は、先天の精と後天の精から構成されています。
先天の精は、元陰、真陰、命門の陰とも呼ばれ、父母から受け継ぎ形成され、陰液の根本で、先天的な体質の強弱を決定します。
先天の精は、後天の精の補充が必要になり、後天の精が化生するには、先天の精の援助が必要であり、両者は相互資生・相互依存の関係にあります。
ちなみに、後天の精は、飲食物から脾胃で生成された、水穀の精微から化生した五臓六腑の精の余気により、腎中に絶え間なく補充され、後天的に受けるものです。
その腎精には色々な働きがあるのですが、血液の生成にも関わりがあります。
肝と腎の間には、『肝腎同源』という言葉があり、腎精と肝血の間には、『精血同源』と呼ばれる関係があります。
これは、腎精は肝を養い、腎精が肝血に転化することにより、血に変わるという考えです。
飲食物により水穀の精微を生成し、そこから血を産生するルートと、後天の精を補う事により、腎精の生成を促し、血を産生するルートが存在します。
また、腎は髄を生み、髄は骨を生み出します。
髄とは、腎精から生まれ、脳や骨の生成元となります。
腎精から生まれた髄は、血を生むこともできるので、腎精や髄の不足は血の不足にも繋がります。
続く
参考文献
『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)
『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)
『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『中医弁証学』著:兵頭明、 柯雪帆 (東洋学術出版)
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こんばんは!樫部です。
本日は、「しゃっくり」についてお話ししていきたいと思います。
しゃくりのことを東洋医学的には、吃逆(きつぎゃく)、噦(えつ)、呃逆(あくぎゃく)と呼ばれます。
呃逆は、横隔膜の痙攣により声帯がとじて「ひっく」という音が喉で発生し、一定間隔で繰り返される現象です。
横隔膜の不随意な動きとともに胃気が上逆して特徴的な音を引き起こします。
基本的な病理は、胃の腑の問題と胃気が肺にうまく上注しないことです。
呃逆の弁証分類は、主に4つあり、全て病因は内傷に分類されます。
1.胃寒気逆
冷飲、寒邪直中などで胃の降濁作用の失調により、呃逆が起きます。
低音で緩慢であることが特徴で、胃部の痞えと張り感が随伴し、
温めると緩解、冷やすと増悪します。
2.胃火
辛いものを飲食するか、外感熱邪が胃腑に結するか、情志失調で肝火犯胃により胃に熱がこもると、上逆するため呃逆が発生します。
大きな音で、勢いがよく力強い特徴があります。
その他に、口臭、胃脘部の灼痛、尿が濃く少ない、便秘といった症状が伴います。
3.脾腎陽虚
陽気が虚したために、胃の和降ができなくなり発生します。
この場合、微弱で途切れ途切れに出る特徴があります。
顔面が白く、あまり食を欲っさず、全身倦怠感を訴え、寒がったり、手足の冷えを伴います。
4.胃陰虚
胃陰が不足したために胃の和降ができなくなり発生します。
間欠的で促迫した呃逆で、口内の乾燥、煩渇を伴います。
呃逆については、以上です。
次回は「げっぷ」についてお話をしていきたいと思います。
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 上下』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
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