東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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悪性腫瘍の治療における補完・代替・統合医療の実践と潜在的なリスク

 

 

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こんばんは 謝敷です。

 

 

蝉も鳴き始め、夏らしくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか

 

 

前回はUpToDateで紹介されている、
「悪性腫瘍の治療における補完・代替・統合医療の実践と潜在的なリスク」に記載されている
鍼灸についての記事をご紹介しました。

 

 

今回は、同じくUpToDateの「がん患者の疼痛に対するリハビリテーションと統合療法」
という記事の中の鍼灸の記載について、ご紹介致します。

 

 

 

この記事では冒頭に、ガンやガン治療において、「痛み」は重大な恐怖・課題であり、
患者さんの心理的、認知的、身体的、社会的、精神的側面等、多様な影響を及ぼし、
機能障害や活動の低下、アイデンティティや社会的役割の変化として現れてくる、と記載されています。

 

 

 

また患者が痛みに苦しむ姿を通して、患者さんの家族や介護者にも、
無力感や苦痛、負担感を与えることも記載されています。

 

 

 

ガンに伴う痛みには、基本的にオピオイドによる薬物療法が主を成しますが、
非薬物療法を併用することにより、痛みの緩和に繋がったり、

 

薬物投与量の減少や、副作用を軽減に効果がある可能性が紹介され、
現に、がんと診断された患者さんでは約半数以上が統合医療を使用していたことを紹介しています。

 

 

 

統合医療には、中医学やアーユルヴェーダ、ホメオパシー、カイロプロティックの他、
認知行動療養や食事療法、エネルギー療法(ヒーリングタッチやレイキ等)が挙げられています。

 

 

その中で、鍼灸については、

 

2008年に米国国立衛生研究所(NIH)と米国食品医薬品局(FDA)が、
鍼治療は、実験的な治療法ではなく、

吐き気や痛みといった特定の臨床症状に対する
従来の一般的な治療と同等の有効性を有する医療技術であるとする合意声明を発表しているが、
実際、ガン性疼痛に対する鍼治療の有効性の立証は
プラセボの払拭等の側面において課題があり、厳密な試験はほぼ成されていないと記載しています。

 

 

 

しかし、乳がん治療薬や化学療法誘発性の
末梢神経障害に関する痛みへの鍼治療や指圧の有効性を紹介し、
同時に副作用などの害・リスクは低く、以下のような研究結果があることを紹介しています。

・ガン性疼痛患者285名を対象とした5つの鍼と偽鍼に関するRCT(2015年のCochranレビュー)
 →鍼の有効性はエビデンスが不十分
・ガン関連神経障害を含む慢性末梢神経障害性疼痛に対する鍼のレビュー
 →鍼の有効性はエビデンス不足
・17つの鍼と偽鍼に関するRCTを対象としたメタアナリシス
 →痛みの強さは軽減し、指圧との併用では鎮痛剤の減量にも有効
・360名のがん治療者を対象とした電気鍼・耳鍼治療と通常治療とを比較したRCT
 →痛みの強さが減少

 

 

 

さらに手術や骨髄生検等による痛みも、鍼やお灸が提案される可能性があることも記載しています。

 

 

”EBM”という土俵の上での鍼灸の効果検討は、まさに発展途上・現在模索中、という感じですね

 

 

UpToDate
Rehabilitative and integrative therapies for pain in patients with cancer
https://www.uptodate.com/contents/rehabilitative-and-integrative-therapies-for-pain-in-patients-with-cancer?search=cancer%20acupuncture&source=search_result&selectedTitle=3%7E150&usage_type=default&display_rank=3

 

 

 

 

 

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こんばんは 謝敷です

 

 

大型連休、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。

 

 

これまでEBMの記事を紹介ご紹介させていただいておりましたが、
小休憩ということで、今日は少し私の日常、大学院での活動をご紹介したいと思います。

 

 

大学院では、医学研究科にある「公衆衛生学」という教室に所属しています。
医学研究科ということで、修士の講義では、動物実験での動物の特徴や
DNAの分離方法などの講義もあり、新鮮でしたが、
ほとんどの時間は、もう少し違うことを勉強しています。

 

 

勉強といっても座学は少なく、基本的には、
〇のような状態になるには、△が関連しているのではないか…
◯が良くないと、◇も悪化するのではないか… 等といった仮説を立てて、
それを検証するための方法を検討し、データを集め、データを解析することで、
仮説の検証を行っているという感じです。

 

 

その仮説と検証を行っているフィールドが、私にとっては「公衆衛生学」という分野です。

 

 

 

公衆衛生学とは何か、という問いには、
Winslowという人が1920年にScienceに書いた論文の一文が引用されます。

 

 

 

”組織された地域社会の努力を通して、疾病を予防し、
生命を延長し、身体的・精神的機能の増進をはかる科学であり技術である…(略)”

 

 

 

 

 

分かるような、分からないような…ですね笑

 

 

 

通常の医療が、目の前の個人を対象とするのに対し、
公衆衛生は、集団を対象としていることが特徴で、

 

 

 

順天堂に入った際には、
「患者さんにはそれぞれの社会生活・日常生活がある。
その社会生活や日常生活の中に疾病に関連する要因があるのであれば、
その社会を変えることで疾病を予防できる」と紹介されたことが印象的でした。

 

 

病気の原因は、患者さんの体の中にあるだけではありません。
健康を害する要因は社会の中に多くあり、
こうした社会的な要因を明らかにし、アプローチしていくことで、
目の前の患者さんの健康や命みならず、
一度に沢山の人の健康や命を守り、救うことのができる可能性がある、そんな学問なのだと思っています。

 

 
 
 
今後も、鍼灸とEBMの記事を書きつつ、
”集団を対象とする公衆衛生”と、”オーダーメイド・個人医療の骨頂である東洋医学”と、
一見相反する学問を追う大学院での日々についてご紹介できたらと思います!
 
 
 
 
(参考文献)
・Winslow CE. THE UNTILLED FIELDS OF PUBLIC HEALTH. Science. 1920 Jan 9;51(1306):23-33. doi: 10.1126/science.51.1306.23. PMID: 17838891.
https://archive.org/details/jstor-1645011/page/n7/mode/1up
 
 
 
 
 
 

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