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こんばんは 浅田です
前回は、『神農本草経』に書かれている芍薬について書きました。
参照
今日は、『中医臨床のための中薬学』を引用して、芍薬について書いていきます。
芍薬は、「赤芍」と「白芍」に分けられます。
『神農本草経』では、赤と白の区別がされておらず、宗の時代で初めて「赤芍」と「白芍」に分けられました。
〇まずは「赤芍」
・芍薬の根を“皮付きのまま”乾燥させたもの
赤芍だからと言って、赤い花という訳ではありません。
・苦味
“苦”は、泄(降・瀉)、堅、燥、降逆、清熱、瀉火、瀉下、燥湿に働く。
・肝に帰経する
※“帰経”とは、ある薬物がどの臓腑・経絡の病変に対して主要な治療効果を現すかを示すものであり、薬物の適応範囲ともいえる。
・清熱薬に分類される
清熱涼血
活血止痛
清肝瀉火
〇対して「白芍」
・芍薬の根を“皮を除去して”乾燥させたもの
これも、白芍だからと言って、白い花という訳ではありません。
根に皮がついているか、ついていないかの違いです。
・苦酸味
“酸”は、収斂、固渋の効能を持つ。
・肝、脾に帰経する
・補血薬に分類される
補血斂陰
柔肝止痛
平肝斂陰
皮を付けた「赤芍」ではなく、皮を取った「白芍」に、“酸味”と、“脾帰経”が加わるという所が不思議ですね。
皮を取ったら、味の種類が減って、帰経も減りそうなのですが、皮を取ることで、逆に味と帰経が増えるのです。
このように、「白は補にして赤は瀉、白は収にして赤は散」に働くと言われています。
芍薬は、皮の有無だけでこれだけ効能が変わるのです。
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こんばんは 浅田です
9月3日の北辰会エキスパートコースで芍薬についての講義がありました。
参照
改めて、芍薬とはどんな生薬なのか、書籍を広げて復習しています。
各書籍に書いてある内容を引用して、芍薬についてまとめてみます。
まずは、『神農本草経(神農本草経解説 森由雄著 源草社)』に記載してある芍薬
「芍薬.味苦平.生川谷.主治邪氣腹痛,除血痹.破堅積寒熱疝瘕.止痛.利小便.益氣.」
・味は苦、平
※“苦”は、泄(降・瀉)、堅、燥、降逆、清熱、瀉火、瀉下、燥湿に働く
(『中医臨床のための中薬学』参考)
・川谷に生ず
・邪気腹痛を治す
・血痺を除く
※“血痺”は、気血が不足している状態で外邪を感受し、血が滞り、四肢の麻痺や知覚鈍麻を生じる病
(『金匱要略 血痺虚労病脈証併治』参考)
・堅積寒熱疝瘕を破る
※“堅積”は硬く固定した腹部の腫瘤
※“疝瘕”は前陰部、少腹部の病
(『症状による中医診断と治療』参考)
・痛みを止める
・小便を利す
・気を益す
※邪気が除かれた結果、気が益す
と書かれています。
血を和し、体内を温める効果があり、当帰芍薬散、芍薬甘草湯などが代表方剤として挙げられています。
芍薬は、腹部の病、血の病に効き、痛みを和らげる効果がある、ということがわかります。
次回は、『中医臨床のための中薬学』に書かれている芍薬
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