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こんばんは。齋藤です。
年末年始で食べ過ぎたせいか、身体が重いです。
たくさん自転車漕いで、体の状態を元に戻していきたいと思います。(笑)
それでは前回の続きです。
前回の話はコチラ。
舌は五臓の中でも、特に心との関係性が深く、『内経』では「舌は心の官なり」(『霊枢・五閲五使』)、「舌は竅にありては舌たり。」(『素問・陰陽応象大論』)と述べています。
西洋医学同様、東洋医学でも、舌は感覚器官で、味覚も重要な機能の一部として考えられています。
その為、腫脹舌や木舌、舌苔厚膩などの病理変化を舌が起こしている場合は、舌自身の味覚の感受性に対する影響として、味覚失調を引き起こします。
しかし、基本的に「心は舌を主る」(『素問・陰陽応象大論』)という事から、五味の感知における主導作用は、心神が主っています。
舌における五味(酸・苦・甘・辛・鹹)の刺激は、必ず心に反映されるため、心神が正常であれば正確な味覚の判断をすることが出来ます。
『霊枢・脈度篇』では、「心気は舌に通ず、心和(調和)すればすなわち舌は五味を知る。」と述べられています。
肺の魄気で味覚情報を感知するわけですが、心神が不安定であれば、その味覚情報も正確には判断されなくなります。
ただ、舌だから心と短絡的に考えるのではなく、味覚障害が発生した状況等をしっかりと踏まえたうえで、何が原因なのかをしっかりと問診などで確認していく必要があると思います。
参考文献
『現代語訳 黄帝内経素問 上・中・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
『現代語訳 黄帝内経霊枢 上・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)
『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 実践編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)
『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信弘(東洋学術出版)
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こんばんは。齋藤です。
寒い日が続きますね。
とにかく炬燵に入って温もっていたいです。
それでは前回の続きです。
前回の話はコチラ。
前回は、味覚の西洋医学的な考え方を簡単ではありますが、書いていきました。
今回は、味覚の東洋医学的な考え方を簡単ではありますが、書いていこうと思います。
『霊枢・経脈篇』に記載されている通り、五蔵は肺を除いて、全て経絡を通じて舌と直接連係しています。
しかし、肺が全く関与していないわけではありません。
味覚も感覚です。
感覚というと以前にも記載しましたが、肺の魄気の事も考えなくてはいけません。
本能的反応(動作)と、感覚の機能を統括しているのが、肺魄になります。
その為、肺の魄気が、味覚の情報を感受します。
例えば、花粉症で鼻が詰まっていたり、風邪を引いて鼻が詰まっている時に、味を感じにくいのは、肺の宣発粛降作用が低下する事により、肺気にも影響が出て、魄気の働きが低下することにより、味覚障害が発生している可能性があります。
もちろん、においや視覚で味を想像する部分もありますが、以前も書きましたが、視覚も嗅覚も肺との関係性が強いため、肺に問題が生じている場合も、嗅覚に障害が出てきますので、注意が必要です。
参考文献
『現代語訳 黄帝内経素問 上・中・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
『現代語訳 黄帝内経霊枢 上・下巻』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版社)
『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)
『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 実践編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)
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