東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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不孕とは②

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「不孕(ふよう)」について、続きのお話していきたいと思います。
 
 
 
前回のお話はこちら!
 
 
 
まずは「陰虚血熱と肝気鬱結の不孕」についてです。
 
 
 
いずれも虚実挟雑という点では同じですが、病因病理が異なります。
 
 
 
陰虚血熱の不孕は、陰虚体質、慢性病、熱性疾患の傷陰などで陰虚が生じ、胞宮(子宮)に虚熱が鬱積して生じます。
 
 
 
『女科経論・嗣育』には、『婦人の久しく子無きは、衝任の脈中に熱伏せるなり。それ不孕は血少なきによる、血少なければすなわち熱し、そのもとはかならず真陰の不足より起り、真陰不足すれば、すなわち陽勝りて内熱し、内熱すればすなわち栄血枯る、ゆえに孕せず、益陰除熱すれば、すなわち血は旺にして孕し易し』と記載されている通りです。
 
 
 
この場合の特徴としては、月経周期が短縮して経血量が多くて紅色か、月経周期の延長して経血が暗紅色で量が少ない状態となります。
 
 
 
その他にも、頭のふらつき、口咽の乾き、顔面紅潮、頬部のほてり、潮熱、盗汗、舌質紅、舌苔薄などを呈します。
 
 
 
肝気鬱結の不孕は、情志が抑うつすると肝気が条達できず、気血が失調して胞脈が通暢出来ないために生じます。
 
 
 
済陰網目・求子門』には、『およそ婦人の子無きは、多くは七情の傷る所により、血衰え気盛ならしむを致し、経水は調わず、あるいは前あるいは後、あるいは多あるいは少、あるいは色淡なること水のごとく、あるいは紫なること血塊のごとく、あるいは崩漏し帯下し、あるいは肚腹疼痛し、あるいは子宮虚冷し、孕を受くること能わず』と記載されています。
 
 
 
この場合は、月経周期や経血量が一定せず、経血が紫色で瘀血塊が混じる、痛経、月経前の乳房の脹り、イライラ、易怒といった特徴的な症状がみられます。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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出血のメカニズム⑥

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

本日は前回の続きで、「出血のメカニズム」について、お話していきたいと思います。

 

 

前回のお話はこちら

 

 

今回は、打撲外傷・血絡破損による出血について、お話していきます。

 

 

打撲外傷・血絡破損は、傷が出来てしまっている状態ですので、傷が治癒していく方向に持っていくことが大切になります。

 

 

打撲外傷は、内出血してアザが出来たり、出血した血が固まることで瘀血が形成されている状態と捉えて、合谷と足臨泣など前回お話した瘀血による出血を止める方法と似た処置を行います。

 

 

しかし、外傷による身体部位の破損が激しく、出血多量で急速に元気が弱っていく状態は、

 

 

鍼灸治療の適応であるとは言い難いため、迅速に身体の状態を把握して、外科的処置が得意な西洋医学的治療を受けられるように手配します。

 

 

 

つづく

 

 

 

 

【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

『鍼灸医学における実践から理論へ パート4』
藤本蓮風著、谷口書店

 

 

 

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