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こんばんは 謝敷です^^
先週は片頭痛に関するCochranライブラリーの概要をご紹介致しました。
今回は、検討された論文の結果についてご紹介いたします。
(※結果の表記は大幅に省略していますので、ご興味ある方は本文をご参照ください)。
▽通常治療と比較した場合
頭痛発症回数が半減した割合は、
鍼治療を受けなかった群で17%、鍼治療を受けた群で41%と、
有意な差があったことが報告されています。
▽偽鍼と比較した場合
頭痛発症回数が半減した割合は、
偽鍼群では41%、鍼治療群では50%であり、僅かながら有意な差があったことが報告されています。
▽予防薬と比較した場合
頭痛発症回数が半減した割合は、治療から3か月時点では、
予防薬服用群では46%、鍼治療群では57%と有意差が認められたことが報告されていますが、
6か月時点では、その割合は、予防薬服用群にて54%、鍼治療群では59%となり、
両群の差は意味ある結果を示すことはできていません。
副作用については、予防薬服薬群に比べ、鍼治療群の方が少なかったことも報告されています。
これらの結果を踏まえ、Cochranライブラリーでは、
「治療前に1か月あたり平均6日の片頭痛がある人において、
通常のみのケアを行った人は5日に減少し、
偽鍼を受けた人や予防薬を服薬した人は4日に減少し、
鍼治療を受けた人は3日半に減少した」と要約して報告しています。
来週は、これらの研究結果を振り返ったCochranライブラリーの指摘事項をご紹介します!
ご参考:記事概要
データベース等にて、2名の評価者が論文要約をスクリーニングし、
2016年1月までに発表された528件のうち、22件の研究(4,985名)を抽出し効果について検討。
今回採用された文献は、ドイツ、イタリア、ブラジル、中国、スウェーデン、英国、デンマーク、オーストラリアのもの。
【対象者】突発性(一時性)片頭痛を1年以上有する者(慢性的な片頭痛は除外)
【介入方法】経穴(ツボ)や痛む場所、トリーガーポイントへの鍼刺激(鍼通電含む)
(頭皮鍼、耳鍼、指圧、レーザー鍼、経皮電気刺激、経穴への液体注入は除外)。
【比較対象】鎮痛剤の服用、偽鍼(刺さない・効果点以外への刺激等)、予防薬
(漢方、漢方と鍼灸治療の組み合わせは除外)
【評価項目】主要評価(片頭痛の頻度)
副次的評価(50%以上の発作頻度の減少)
<参考文献>
・Cochran Library
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD001218.pub3/full/ja
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こんばんは 謝敷です^^
先週までは緊張型頭痛に関するCochranライブラリーをご紹介致しました。
今週からは片頭痛についてご紹介します。
日本における片頭痛の有病率は、8.4%と言われています。
肌感覚的には意外に低い有病率だな…と思うと、その分布には偏りがあり、
20~40代の女性で高い(30~40代女性で約20%)ことが報告されています。
日本頭痛学会によると、片頭痛とは、
「発作的に起こり4~72時間持続し,片側性のズキズキと脈打つような拍動性の痛みを特徴」
のことを指します。
しかし実際は4割近くが両側性の痛みを経験したり、非拍動性の片頭痛発作もあることが報告されています。
また頭痛が起きる前に前兆として、キラキラやギザギザした光が見える(閃輝暗点)や、
チクチクした感覚が起きるまたは感覚が鈍くなる、
言葉が出にくくなるといった言語症状、半身の脱力感や回転性のめまい等の
“前兆”を有する片頭痛もあるようです。
普段は気にならないような光や音、臭いに敏感になったり、
ひどい場合は吐き気や嘔吐を伴うこともあり、日常動作によって頭痛が増強するため、
学校や仕事に支障をきたしてしまう例もあります。
しかし、日本では頭痛のために日常生活に支障があっても、
医療機関を受診している人が少ないことも報告されています。
病態や発症のメカニズムについてはいまだ確定はしていませんが、
一過性の脳内神経細胞の過剰興奮と抑制による説や、
脳血管の収縮と拡張説、セロトニンの減少説や、
三叉神経による炎症反応説などが指摘されています。
このように多くの人が苦しんでいる片頭痛に対する鍼灸治療はどのように評価されているのでしょうか。
Cochranライブラリーでは、
「少なくとも6回の治療からなる一連の鍼治療は、
片頭痛の人に対する有効な選択肢となりうる」と評価しています。
Cochranで参照した論文では、
少なくとも週1回の
経穴(ツボ)や疼痛点、トリーガーポイントへの鍼治療(鍼通電含む)を
少なくとも6回以上実施した場合と、
通常治療(鎮痛剤)や偽鍼、予防薬を比較し、鍼治療が有効であったかを検討しています。
結果については、次週ご紹介します!
ご参考:記事概要
データベース等にて、2名の評価者が論文要約をスクリーニングし、
2016年1月までに発表された528件のうち、22件の研究(4,985名)を抽出し効果について検討。
今回採用された文献は、ドイツ、イタリア、ブラジル、中国、スウェーデン、英国、デンマーク、オーストラリアのもの。
【対象者】突発性(一時性)片頭痛を1年以上有する者(慢性的な片頭痛は除外)
【介入方法】経穴(ツボ)や痛む場所、トリーガーポイントへの鍼刺激(鍼通電含む)
(頭皮鍼、耳鍼、指圧、レーザー鍼、経皮電気刺激、経穴への液体注入は除外)。
【比較対象】鎮痛剤の服用、偽鍼(刺さない・効果点以外への刺激等)、予防薬
(漢方、漢方と鍼灸治療の組み合わせは除外)
【評価項目】主要評価(片頭痛の頻度)
副次的評価(50%以上の発作頻度の減少)
<参考文献>
・日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会監修.「頭痛の診療ガイドライン2021」
https://www.jhsnet.net/pdf/guideline_2021.pdf
・一般社団法人 日本頭痛学会 片頭痛/片頭痛の治療
・Cochran Library
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD001218.pub3/full/ja
2013.09.12
2013.11.14
2016.07.20
2016.06.08
2012.02.10
2012.08.24
2016.07.02
2016.04.30
2016.09.13
2016.09.05
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