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こんばんは謝敷です^^
今回も先週に続き線維筋痛症に対する鍼灸治療のCochranレビューを見ていきます。
▽無治療との比較
電気鍼・トリガーポイントへの鍼治療を鍼治療なし群と比較した場合、
痛みの度合いは、鍼をした方が、統計学的に有意に下がったと報告されています。
(最大の痛みを100とした場合、痛みの減少した点数の平均の差は22.4点)
その他、全般的な健康感や疲労の軽減についても、鍼をした方が向上しましたが、
睡眠については無治療群と鍼治療群では統計学的な差は見られませんでした。
▽偽鍼治療との比較
痛みの度合いや全般的な健康感、睡眠の状況、倦怠感、こわばり、圧痛については、
電気鍼を行った場合、偽の電気鍼よりも統計学的に有意に改善したと報告されています。
(最大の痛みを100とした場合、痛みの減少した値点数の平均の差は13点)
介護者から見た全体的な健康状態についても、電気鍼治療をした群では有意に良い結果となったようです。
一方、電気を通さない鍼と偽鍼の間には有意な違いは認められませんでした。
治療後1か月の身体機能では、むしろ偽鍼の方が優れていたという報告もあります。
▽西洋薬(アミトリプチリン:抗うつ薬)との比較
痛みの度合いは、鍼治療群において、統計的に有意に低下したと報告されています。
(最大の痛みを100とした場合、痛みの減少した値点数の平均の差は17.3点)
圧痛点の箇所についても、鍼治療群の方が有意に減少しています。
また鍼治療に三環系抗うつ薬と運動を併せて行った場合と、服薬のみを比較した場合も
痛みの度合いや圧痛は、鍼治療群にて有意に減少し、
6か月の治療経過観察においても、効果は鍼治療を実施た方が優れていたと報告されています。
▽刺激(得気)のある鍼治療と刺激(得気)のない鍼治療との比較
鍼治療では、「得気」といって、特有の響きを生じることがあります。
同じ鍼治療でも「得気」の有無によって効果の差があるのかといった検討も行われていました。
結果、痛みの度合い、身体機能、疲労感について、両者に優位な差は見られなかったようです。
今回参照された研究の中には、日本人が報告したものもあります。
これまでシステマティックレビューと呼ばれる、複数の論文を統合した結果を見て参りましたが、
次回は少し、具体的な論文として、今回のCochranレビューで参照された日本の論文内容をご紹介したいと思います!
ご参考:記事概要
9つの試験(365名)
データベース等にて、2名の評価者が論文要約をスクリーニングし、
2011年12月までに発表された米国、スイス、ブラジル、日本、中国での研究を採用。
【対象者】米国リウマチ学会の線維筋痛症分類基準にて線維筋痛症と診断れた18歳以上
【介入方法】鍼灸治療(経皮電気刺激療法、赤外線、レーザー、デジタル圧力、刺さない鍼は除外)
【比較対象】偽鍼、認知行動療法、薬物、運動療法
【評価項目】主要評価 痛みの強さ、身体機能、幸福度、睡眠、疲労、朝のこわばり、有害事象
副次的評価 圧痛、精神的な健康、鎮痛剤の使用、症状変化、介護者による全体的な健康状態
<参考文献>
・Cochranレビュー 線維筋痛症
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD007070.pub2/full#CD007070-abs-0001
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こんばんは 謝敷です^^
先週は線維筋痛症の概要をご紹介致しました。
線維筋痛症に対する鍼治療は、1998年、
米国の国立衛生研究所の鍼治療に関するコンセンサス開発パネルにて
補助療法として活用できることが報告されていますが、
Cochranライブラリーではどのようなレビューがなされているのでしょうか。
早速見ていきたいと思います。
レビューでは、鍼による鎮痛メカニズムとして、
中枢神経系への影響とその結果としての神経伝達物質やホルモン調整が紹介されており、
線維筋痛症の病態生理は未だはっきりと解明されていませんが、
この中枢神経系の痛みを抑制する機能を強化する可能性が紹介されています。
現在、単独で他の治療法よりも優れていると証明された治療法は確立されておらず、
学際的なアプローチが必要であることが指摘されていることから、
鍼灸治療もその一つとして注目されており、
米国では、線維筋痛症患者さんの5人に1人は、
診断から2年以内に鍼治療を受けているとの報告もあるようです。
こうした背景を受けて、線維筋痛症に対する鍼治療の効果と安全性を検討しています。
レビューでは、鍼治療と無治療、偽鍼またはプラセボ、認知行動療法や運動・薬物療法、
通常治療と鍼灸治療の併用等を比較し、
痛みの軽減、機能や幸福度の改善に関する効果を検討しています。
結果については、来週ご紹介致します。
ご参考:記事概要
9つの試験(365名)
データベース等にて、2名の評価者が論文要約をスクリーニングし、
2011年12月までに発表された米国、スイス、ブラジル、日本、中国での研究を採用。
【対象者】米国リウマチ学会の線維筋痛症分類基準にて線維筋痛症と診断れた18歳以上
【介入方法】鍼灸治療(経皮電気刺激療法、赤外線、レーザー、デジタル圧力、刺さない鍼は除外)
【比較対象】偽鍼、認知行動療法、薬物、運動療法
【評価項目】主要評価 痛みの強さ、身体機能、幸福度、睡眠、疲労、朝のこわばり、有害事象
副次的評価 圧痛、精神的な健康、鎮痛剤の使用、症状変化、介護者による全体的な健康状態
<参考文献>
・NIH Consensus Conference 1998 Acupuncture
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/188113
・Cochranレビュー 線維筋痛症
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD007070.pub2/full#CD007070-abs-0001
2013.09.12
2013.11.14
2016.07.20
2016.06.08
2012.02.10
2012.08.24
2016.07.02
2016.04.30
2016.09.13
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2024.11.01
痩せた2024.10.31
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