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こんばんは!樫部です。
本日は「卒中風と後遺症」について、お話ししていきたいと思います。
『金匱要略』には、脳血管障害を中医学的には卒中風という記載がされています。
脳血管障害は、急性脳血管疾患ともいわれ、脳血管の急性の血液循環障害によって引き起こされた片麻痺、失語、人事不省など急性または亜急性の脳傷害のことを指します。
また、中年以上の高血圧症患者が罹患しやすい特徴をもっています。
一般的には、出血性のものと虚血性のものに分類されます。
卒中風とは、突然昏倒し、人事不省あるいは突然口眼喎斜、言語不利、半身不随になる病証で、
昏迷時間が長い特徴があり、最悪の場合、死に至ることもあります。
卒中風の後遺症としては、半身不随、言語不利、口眼喎斜、偏身麻木などが残りやすいです。
その為、長期的な治療に加えて、歩行訓練や発音訓練も平行して行って行く必要があります。
発症の兆候としては、頭痛、眩暈、半身のみの麻木、力の入りづらさがみられることが多い為、早期に予防し、根治しておくことが大切です。
卒中風は、厥証や癇証とは異なります。
厥証は、昏迷時間が一般的に短く、顔面蒼白、四肢厥冷を伴うものの、昏迷時に失語、口眼喎斜、四肢抽搐がみられません。
癇証は、昏迷時に号泣したり、動物のような奇声をあげたりして倒れ、四肢抽搐を呈したり、涎を垂らしたり、口や目がひきつって、目は上方注視したままになるといった症状がみられます。
この場合も昏迷時間は短く、覚醒後しばらくすれば平人と変わらず、後遺症がないといった特徴があります。
長くなってしまいそうなので続きは、次回のお楽しみということで!
つづく
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
『基礎中医学』
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こんばんは!樫部です。
本日は「顔面神経麻痺」について、お話ししていきたいと思います。
先日、院長ブログでも触れられていた症状ですね!
院長ブログはこちら!
顔面神経麻痺というと、口や目が歪んで閉じることが出来ないといった症状がみられますが、
東洋医学的には口眼喎斜(こうがんかしゃ)と呼びます。
その他にも、面癱、吊綫風、歪咀風、口眼歪斜などと呼ばれることもあります。
先人たちは長年の臨床経験から、口眼喎斜は中風の前兆の一つとしていて、要注意の症状であり、
口眼喎斜を丁寧に治療することは、患者さんの苦痛を取り除くだけでなく、中風の発生に対する積極的な予防となりうるとされています。
口眼喎斜の弁証分類は主に5つあり、外感によるものと内傷によるものに分類されます。
まずは外感による口眼喎斜についてです。
1.風邪外襲
風邪が顔面の陽明経脈に侵入して気血の運行を阻害し、絡脈が栄養されなくなってしまうことで発生します。
①風寒
患側顔面に緊張感、疼痛、皮膚の厚ぼったくて硬い感じ伴います。
②風熱
顔側顔面の筋肉が弛緩して、皮膚に熱感を伴います。
③風湿
患側顔面に腫れた感じがあり、眼瞼の浮腫を伴うことがあります。
次に内傷による口眼喎斜についてです。
2.肝風内動
怒りなどにより肝気が上逆し、肝陽化風となり、顔面の陽明経脈を損傷し、欠盆と両頬を牽動して顔面麻痺が起きます。
突然発生する特徴があり、重篤な場合は顔面の肌肉が痙攣します。
その他にも顔面紅潮、肢体のしびれ感、耳付け根の引きつった痛み、眩暈感の悪化、頭重足軽がみられます。
少し長くなってしまいそうなので、続きは次回のお楽しみということで!
つづく
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
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『基礎中医学』
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